耽溺クライシス

□ゴキブリ
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穴が開いた壁も直し、しりとりも終わり修兵と居間でくつろいでます。


「ちょ、トイレ」


『いってらっさい』


トイレから帰ってくる修兵をお茶を飲みながら待った


そう、そんなとき奴が現れたのだ



『や、・・奴だ!!』


鳥肌が全身に立ちました。



トイレから帰ってきた修兵を即座に呼んだ



「どうした」



『修兵ゴキブリ』



「そんな名前のゴキブリはいません」


『修兵、ゴキブリ』


「どこ」


『指を差せと?』


「差さないとわかんねえから」


『差したらこっちにきたらどうすんの』


「こねえから」

ヤツの恐ろしさを知らないからいえるんだ
このやろう・・。



『・・・・あそこ』


「うおォ、でけえな」


『早く処理してください』


「景莉ってゴキブリ無理だっけ」


『無理だよ。平気な女子はいない』


「景莉なら大丈夫そうだけどな」


『勝手な想像はイザという時に仇となります』


「とりあえず追い払えばいいんだろ」


『よろしくおねがします』


なんであんなに平気なのか分からない。

きっと彼はおかしいんだ。頭が。


「ゴキブリとか久々に見たなぁ」


『ちょ、修兵・・直で触るの?』


「駄目か?」


『いいけど触った手で一生あたしのこと触らないでね』


「新聞紙で捕まえます」






「外に投げて来たぞ」




「ってか何この距離感」



『ちょ、来ないで。ゴキ臭い』


「言葉って時に人を傷つけるよな」


『いいから来ないで』


「俺がいねえと飯も食えないだろ」


『自分で作る。』


「俺がいねえと今日寝れんのか?お前、昼寝したろ」


『修兵カモン』


「へいへい」


今日寝れないのは嫌だ。

寝るときはちゃんと寝たい



『まだ鳥肌立ってる』


「お前普通さ、きゃーっ!!とか言えよ」


『そんなん言って襲ってきたらどうするの』


「叫んで俺が駆けつけて助けるみたいなストーリーしたいじゃん」


『助けてもらってもあたし修兵のこと惚れ直さないよ』


「じゃあいい」






『修兵』


「ん」


『ありがと』


「おう」



「なんかあったら呼べよ、駆けつけてやるよ」


『頼りなるね』


「だろ。惚れ直した?」


『調子に乗るな』












頼れる恋人

(そういうとこホント可愛いよな)
(久しぶりにクサイこと言うね)
(今日はそういう気分なんだよ)
(それは何よりです)








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