耽溺クライシス

□おくすり
1ページ/1ページ






さっき帰ってるときに忘れ物をして戻りました。

修兵には先に行かしました。

仕事でもしててくれ


戻ろうとした途中に阿近さんと会いました。

そのとき変な薬を貰いました。

阿近さんは「後で飲んでみろ」と一言いって居なくなってしまいました。



すごく、妖しいのですが。




『修兵ただいま』


「おォ、おかえり」


『さっきね、廊下で阿近さんから変な薬貰った』


「薬?」


『これ』


「なにそれ、液体?黒くね?」


『飲んでみろって言われたんだけど』


「やめとけって」


『飲んでみたくない?』


「ロクなこと起きないだろ」


『まさかの猫耳になったり』


「そりゃ大興奮だな」


『子供になったり?』


「おー、最高じゃねえか」


『修兵飲んで』


「絶対ヤダ」


『修兵ってさ、あれだよね』


「何だよ」


『びびり。チキン。小心者』


「ちげえし、ただロクなこと起きないから飲みたくねえだけ」


『逃げてるように聞こえる』


「ちげえって」


『なんだか飲む気なくなっちゃった』


「どうすんだよその薬」


『んーいいや。放置』


「正論」



『お仕事手伝おうか?』


「どうした」


『ヒマなんだもん』


「んじゃこれにハンコ押してくれ」


『ん』





「なあ、ハンコ1個にどんだけ掛かってるんだよ」


『だってこういうの枠からズラしたくないじゃん』


「おっせーよ」


『丁寧に仕事してるからいいじゃん、許して』


「進まねえじゃん」


『黙って仕事してなさい』





「今思ったんだけどよ、天気いいな」


『ホントだ』


「夏が近づいてるな」


『ロマンチストだったりする?』


「ちょっとだけな」


『夏は海にいきたいな』


「俺も行きてえな」


水着買わなきゃ



「檜佐木」


「あ、日番谷隊長」


「松本のこと見なかったか?」


「あー・・・居酒屋いたっすよ」


「またか・・・」


日番谷隊長はホントに苦労してると思う。

あ、いい事思いついた。


『たいちょーコレ飲んでください』


「・・・これはなんだ」


『えっと・・疲れがなくなる薬?』


「そうか・・」


何の疑いもなく飲んじゃったよこの人。



「予想的中だな」


『確かに』


「・・かわいいな」


『・・かわいいね』


薬をのんだ日番谷隊長はみるみる小さくなって猫の耳が生えた



「一体・・どういうことだ」


『えっとー・・・修兵どうする?』


「どうしようか」


入り口付近から鈍い音が鳴った


『阿近さん何してんの?』


「扉に頭突きしてどうしたんすか?」



「お前よォ・・普通飲むだろ・・」


『やっぱ飲むべきだったんだ』


「超飲むべきだ」


「阿近さん、個人的に俺はうさみみがいいっす」


『空気読みなよ修兵』



「お前等はホントに俺の期待を覆すよな」






飲まなくて良かった


(とりあえず、ん)
(物みたいに日番谷隊長を渡すなよ)
(阿近さんしか治せないじゃん)
(俺の作戦失敗だな)
(早く元に治してくれ・・・)








[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ