funny!!
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あっという間に時間が流れてお昼休み。碧ちゃん、りりかと合流し中庭でお弁当を食べていた。
「ねぇねぇ!聞いてよ〜碧ちんったらね!何か変な人と席隣になっちゃったんだよ!」
「変な人?」
「うん、『よう。俺様がこの氷帝学園の王様(キング)、跡部景吾だ。覚えておけ!ハーッハッハッハ!!!!』って言ってた!」
「ちょっと、そいつ頭大丈夫なの?」
「大丈夫な訳ねぇだろ…」
碧ちゃんが頭を抱えながらご飯を口に運ぶ。そんなにヤバい人なのかな。首を傾げると、りりかが思い出したようにとんでもない事実を付け足してきた。
「あ、何かその人さー、テニス部の部長らしいよ?」
「えっ!?」
「はぁ!?」
私と美緒ちゃんが同時に声をあげる。
ちょ、ちょっと待って。それは聞き捨てならない。
「ぶ、部長ってことは私達の上司ってことだよね…?」
「会社かよ」
「ま、そゆことだねぇ」
「冗談じゃないわよ。何で私がたった一言しゃべっただけでここまで第一印象最悪の男の下で働かなきゃならないのよ!」
「衣食住の確保の為だ、我慢しろ」
あくまで冷静に碧ちゃんが答える。しかし、その手はガタガタと震え、箸からお米がポロポロとこぼれ落ちていく。めっちゃ動揺してるよ…
「ボクは面白いから全然問題無いんだけどな〜」
「いや、そいつと同じ部活やるのも嫌だけど、俺はお前と同じ部活やるのも心底嫌だぞ?」
「右に同じく」
「酷っ!もー!雛希ぽんはそんなこと言わないもんね!?」
「んー、まぁ、今更そんなに気にならないよ」
「まさかのフォロー無し!?」
うわーん!とりりかが泣き出す。そんな彼女を華麗にスルーしてそっちには変な奴いなかったか?と碧ちゃんが聞いてくる。これも長い付き合いだからこそ出来る芸当だと思う。
「私はこれと言っていなかったと思うけど」
「私もそうかな………あ、」
「ん?」
ふと隣の席の人のことを思い出した。部長の人に比べたら変ではないと思うけど、変わった雰囲気ではあった。
「隣の席の人がね、まんまるな眼鏡かけてて、関西弁だったよ」
「関西弁?」
「ああ、あの胡散臭そうな男ね」
「胡散臭そうってお前」
美緒ちゃんの酷評を聞いて碧ちゃんが呆れる。胡散臭くは無かったと思うけど…
食○倒れ人形だ!そいつ食い倒○人形をリスペクトしてるんだよ!とりりかが意味のわからないことを言いながら騒ぎだし、そこから何故か大阪の話になった所でチャイムが鳴った。
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