とりっくあんどメシ!
□limitation
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『あー…』
『せっかくのハロウィンなのに、お前が真っ先に女子の所に来ちまったから拗ねてんじゃねェのかァ?』
『は!?何言っ…』
『馬車でお迎えに行くのは、あっちなんじゃねェの?』
ルッチはポンッとおれの肩を叩くと、ニヤつきながらルフィの所に行き、何やらコソコソと話している。
『サンジ!ちょっと来い!』
ルッチとの話が終わったらしく、いきなりおれを呼び出すルフィ。
『な、何だよ…』
『いいから来い!』
グイッと腕を掴まれ、廊下に連れ出された。
『青春だねェ…』
ルッチは黒い笑みを浮かべながら、おれ達の横を通り、魔女の帽子をおれの頭に乗せると、スタスタと足早に去った。
『サンジ…』
『だから何だよルフィ』
『お前は悪いヤツだ』
『え?』
何だコイツ。怒ってんのか?そんなにお菓子欲しかったのか?
『分かってるよな?』
低い声で呟くルフィ。このパターンはあれだ。完全に怒ってるパターンだ。
『お菓子…』
『あ、やっぱりお菓子か!お前の分もちゃんとあるって。後でやろうと思ってたんだって』
ったく、そんなにお菓子欲しかったのかよ。だからってそこまで怒る事ねェのに…。
『イタズラ…するぞ?』
『へ?』
『お菓子くれなかったからイタズラする!』
『え、ちょ、ルフィ?』
『来い!』
無理矢理ルフィに手を引かれ、トイレに連れ込まれた。え?何?イタズラってお前。
『おちっ、落ち着けルフィ!』
『ルッチが言ってた。お菓子くれないヤツにはイタズラしていいって』
あ…あんのクソヤローがァァァ!余計な事言いやがって!
『待て!離せルフィ!お菓子やるから!なっ?』
『嫌だ。イタズラする』
『はーなーせー!』
『離さねェ!』
『…何か騒がしいわね』
『気のせいじゃ、カリファ』
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