オリジナル

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礼拝堂で倒れてた奴をシスターとチビ達がいる部屋へ連れていったら、それはもう皆は目をみひらいて驚いていた。
唯一、シスターは動じなかった。
音がした礼拝堂にはこいつしかいなく、心配はないと説明すれば、チビ達は安心し、食堂へと戻っていった。



「じゃあ、私はこの人を医務室へ連れて行くわ。」

「シスター、俺も行くよ。一応ケガしてるわけだし。」

「だったら僕は、チビ達の所へ戻るよ。誰かいないと不安だろうしね」



シスターは桐生から男を受け取り、問題なく己の肩にそいつの腕を回した。
そういえば、毎日チビ達の相手をしているうちに、筋肉が付いてきたって言ってた気がする。

桐生は足早に食堂へ行き、シスターは医務室へ足を向けた。
俺も医務室に行こうと、続こうとした。
しかし、彼女はあっ、と言って俺に振り返った。



「私一人で平気よ」

「は?」

「嵐も桐生と一緒に食堂に行ってあげて。皆心配してたから」

「いや、でも…。」

「このくらいのケガなら私でも手当できるわ。ほら、早く」

「あ、あぁ…。わかった…。」



シスターの言葉に負けて、俺は渋々食堂へと足を向け直した。

…シスターの笑顔が怖かったと思ったのは、気のせいだと思いたい……。



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