library
□Crazy Love
3ページ/11ページ
参考人その1:ジェジュン兄
「ジェジュ兄、ちょっと相談があるんだけど…」
「おはよ、ジュンス♪何?子供でもできた?(笑)」
「違うよ!もう…」
顔を合わせるなりからかってきたジェジュ兄は、綺麗な顔に似合わず筋肉マンで
だけど中身は乙女チック。
女の子のイベントは、やっぱりジェジュ兄に一番に聞いてみようと思った。
「あのね、今日バレンタインだけど…僕ユチョンに何も用意してないんだ」
「ええ?!恋人達の大事なイベントなのに?!信じらんね〜…」
「だ、だって…買うのもなんか、恥ずかしかったし…」
「じゃぁ作ればよかったじゃ〜ん。俺がいくらでも教えてやったのに…」
「教えてもらっても、ジェジュ兄みたいに上手く作れないもん…」
「ま、確かにな」
「僕…やっぱりユチョンにチョコあげた方がいいのかなぁ?どうしようか、今も迷ってて…」
制服に着替えながらジェジュ兄に相談すると、おもむろにお腹に何かを押し付けられる。
それは店でもよく使うものだから、見覚えがあった。
「これ…」
「チョコシロップ。これ持って帰れよ」
「チョコシロップって…こんなの何に?」
疑問だらけの頭でこれを眺めていると、ジェジュ兄が声を潜めて耳打ちした。
「チョコプレイに決まってんだろ♪これをユチョンのアレにかけて〜チョコバナな゛っ!!!」
「ばっばかじゃないの!!そんなことできるわけないじゃん!!ま、真面目に聞いてるのに!!」
「いってぇ〜…」
思わずチョコシロップでジェジュ兄の顎を強打してしまった。
だって、チョコプレイ、なんて…
ユチョンのアレに…っ
「真面目に答えたのにぃ〜」
「もういい!ジェジュ兄に聞いた僕がばかでした!」
(…そういえば)
ジェジュ兄は、同じくこの店で働くバイト仲間と付き合っている。
相手は、男。
だからこそ僕も、信頼してジェジュ兄に今まで色々相談してきたのだった。
「…ジェジュ兄は、ユノ兄に何あげるの?」
「ん?知らん。あんなヒゲマッチョ」
(喧嘩…かな?)
ヒゲマッチョって…自分は乙女マッチョなくせに。
余計なことを言って締め上げられても困るので
口を慎み店のスタンバイに向かう。
するとそこには、可愛くないけど頼りになる後輩がいた。
.