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□My Girlfriend
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「ねーヨンファ。プレゼントって何あげれば喜ぶの?」


週明けの教室

暢気に鼻歌を歌いながら雑誌を捲るヨンファは、既に彼女へのプレゼントは決まっているようだった。


「ブランドもんでもあげときゃ間違いないだろ。アクセサリーあたり無難だな」

「え〜…わかんないよそんなの…」

「じゃなきゃ趣味にあったもんとか。なんかわかんねーの?相手の好きそーなもの」

「好きそうなものねぇ…」


(メガネ…?)


いやいや、あれは好きなものでも趣味でもなんでもない。

ヨンファのあてにならないアドバイスに、また僕は頭を抱えた。


先生はこないだの僕の誕生日に、何気なく欲しいと言ったスニーカーをプレゼントしてくれた。

いつの間にかサイズもチェックしていたらしくぴったりで

ちょっと可愛さをアピールしようと、大事すぎて履けない、と言ってみたら

履かないなんて靴がかわいそうですと返されてしまった。


…そんなことはさておき

僕、先生が好きなものとか趣味とか

何もわかってないんだなぁ。

先生は僕のこと その、色々、

知ってるのに…


「…ぁ」


メガネ

メガネケース!

先生はいつも、メガネを床やテーブルにおいては

危うく踏みつぶしそうに何度もなった。

先生の家でも、メガネケースは見たことないし…


(…よしっ)


ブランドもののメガネケースなんてあるのか知らないけど

僕には以前働いてたアルバイトの貯金もあるし

決めた!


授業中はソワソワと待ちきれず

やっと放課後になって、嫌がるヨンファをひきずりながら

街へと繰り出したのだった。




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