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□MIROTIC -secret game-
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その後、なぜか3人で外に飯を食いに出た。

ちょっとした惚気話や2人の馴れ初めなんかを話された気がするけど

適当に流してたせいでよく覚えていない。


店までの道のりも、店の中でも

頭の中ではどうやってユノを蹴落とそうかばかり考えていた。


この情報を利用して、脅しをかけてやろうか

『一番の親友』に裏切られたとなれば、相当ダメージは大きい筈だ。

でも、それじゃあ少し物足りない…


「あ、ユチョン君なんかおかわり頼む?」

「…ユチョンでいいよ。同い年なんだし」

「ぁ…じゃあ、ユチョン、何飲む?」

「ん〜…生でいっかな」


ふと、向かいに座るジュンスに目が止まる。

白い肌 しなやかな指先 首元、唇 黒目がちな瞳


――――悪くないね。



「ユノがジュンスを選んだ理由、なんかわかるかも」

「え?」

「なんかさ、可愛いんだよね。俺から見ても」

「……そんなこと…」


ジュンスは途端にその白い肌を紅く染めて、

照れたように顔を伏せる。


言葉を選んだつもりではあったが

可愛い、なんて言われて 喜ぶ男もいるんだな。

単純。


ふっと得意の微笑みを浮かべると、トイレに立っていたユノが戻ってきた。


「あれ、ジュンス酔った?顔赤い…まだ半分も飲んでないのに。笑」

「っ大丈夫!ちょっと、暑くて…」



――――決めた。


ユノが 大事に大事に守っているコイツを玩んでやろう。

奪って 泣かせて 傷つけて


ユノは、自分を痛めつけられるよりも

コイツがボロボロになってしまう方が辛く感じるだろう。


悪いねジュンス

お前のこと、利用させてもらうよ。



これからユノを、いや 2人を

奈落の底へ突き落とすと思うと

湧き上がる笑みを押さえきれない。


親友に、そして恋人の親友に

裏切られたら2人はどんな表情を見せるだろうか。


楽しいゲームを前に、今夜は普段よりも酒が進んだ。
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