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□MIROTIC
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僕とユチョンの関係が始まったのは、ちょうど二ヶ月前。
ユノに、『大事な一番の親友だから、ジュンスとのことを話しておきたい』
と言われて
男同士であることから、誰にも言えずにいたユノとの関係を
ユチョンにだけ初めて告げた。
ユチョンは、一度は驚いた表情を見せたものの
すぐに僕達のことを祝福してくれた。
軽蔑されるかもしれない覚悟を決めていた僕達は
ユチョンに話して、ユチョンがユノの親友で本当に良かったと
込み上げる涙を堪えながら思った。
それなのに―――
ある蒸し暑い日の夜、僕はユチョンの部屋に呼ばれていた。
ユノがバイトを終えるのを待って、改めてここで僕達二人を祝いたいと誘われたのだ。
少し遅れるみたいだから、先に飲んでよう と言う言葉も
勧められるまま飲んだ、何かわからないアルコールも
“ユノの一番の親友”と言う肩書きだけで
すっかり信じて受け入れてしまった。
凛として美しいその笑顔の裏に
こんなにも沢山の棘が隠されていたなんて
疑うことを知らなさすぎたその頃の僕には
到底わかる筈もなかった
.