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□Crazy Love
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ほぼ同時に熱を放ち、シーツに2人身体を預ける。

が、身体やシーツはシロップでベタベタで、あまり寝心地のいいものではなかった。


「あは、シーツ汚しちゃったね」

「もう…シロップなんか使うから…」

「だって〜せっかくジュンスがくれたのに〜」

「ぁ、あれは、ジェジュ兄が無理矢理…」


甘えるように身体を寄せ、僕を腕の中に抱きすくめる。

ユチョンに抱かれるだけで、どんな場所も居心地良くなってしまうから不思議だ。


「ね、もう一個のプレゼント何くれたの?」

「あ、んとね、レコードの針買ったの。音楽の趣味は好みがあるから、と思って…」

「ちゃんと俺のこと考えてくれたんだ。嬉し…ありがと」


額に、瞼に、顔中にキスの雨を降らされる。

ユノ兄の言う通り、プレゼントは気持ちの問題で

ちゃんとユチョンのことを考えたら、これがいいかな って、レコードの針が浮かんだんだ。


「俺もね、ジュンスにチョコ買ったんだよ」

「え、ユチョンも?」

「うん。男同士だから…と思ったんだけど、バレンタインは好きな相手にチョコを贈るもんだろ?だからさ…」

「へへ…嬉しい」


ベッドの側に置かれたカバンをごそごそと探ると、目の前に綺麗にラッピングされた小さな箱を渡される。

包みを開くと、有名なショコラブランドの石畳チョコが並んでいた。


「うまそうでしょ。食べてくれる?」

「…ちゃんと『上の口』で食べさせてよねっ」

「あ、バレた?(笑)」

「もう…」


そのひとつをつまんで唇で食むと、ユチョンの唇も一緒にそれを食む。

そうしてチョコレートが溶けて消えても、互いの唇を離すことなく

いつまでも甘い咥内を味わい合った。




end.


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