BLEACH
□愛してるよりありがとう
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押入れの中、そんな狭い中でテキパキと着替えをしている。
丁度、着替えが終わったぐらいに一護が部屋に入ってくる。
片手に私の分の朝ご飯を持って。
「オ〜イ!着替え終わってっか?」
「うむさっき終わったところだ。」
「ほら、メシ」
「いつもスマンな」
そういいご飯に手をかけ食べ始めた。
うむ、さすがユズ殿だ。
ご飯を食べていると視線を感じた。
「…なんだ一護、ほしいのか?」
「ちげぇ//…ただいっつも美味そうに食うな、と思って」
「ユズ殿の料理は格別だからな!」
「ふ〜ん……あ、オイ!」
「ん?なんだ?」
一護の手が私の頬に伸びてくる。
その瞬間…
「ご飯粒…ついてっぞ?」
いつもは見せない笑顔で言った。
「///すまぬ…」
「やべっ!学校遅れるぞ!ルキア!」
「あ、あぁ」
今、私のこと子ども扱いにしたな、あやつ。
兄の一護はあそこまで優しい顔をするのだな…
私達は学校への道を歩いている。
一護は時々出くわす霊たちにもあの顔をする。
やさしい、やさしい、顔。
私には見せぬのに!
「ルキア、」
不意に名前を呼ばれた。
なんだ?と言い返す。
「えーと…///」
恥ずかしがりながらゴニョゴニョと何かを言っている。
「なんなのだ?」
聞くと、覚悟を決めたように言った。
「あ、あ…い………ありがとな!//」
「え…?」
それだけ言い、前を歩く。
顔を真っ赤にさせながら…
なんなのだ!?なんなのだ!あのかわいい生き物!
愛してると言いたかったのか!?
妹や霊に見せる笑顔より完全にこっちのほうがうれしい!
だが私はまだ、愛してるよりありがとう、か…
「一護!」
「//なんだ…よ」
「いずれ、ありがとうより愛してるを言わせてみせる!」
「っな!///」
愛してるよりありがとう