Vitaminもの

□限定チーズタルト
1ページ/7ページ

「っつーことで、ホラ真壁ー。早くエプロンつけろー」
「やかましいぞオッサン。しかもどうしてこの俺が…」
「文句言うな、早く仕度しろっつのこの坊ちゃまが」
「フン」
「で、だ。ホイ」
「…?なんだコレは」
「篩(ふるい)だよ。んで、コッチが薄力粉」
「コレでスクうのか?随分と穴だらけだな」
「ブッブー、そんなもんで掬うわけねーだろ。300g量ってボウルにふるってクダサーイ」
「bowlをフルウ…?」
「その粉の量を量って300g分…よし、ジャスト300…ボウルに篩い入れるんだよ」
「フル…shakeか」

ブンブン!

「ぷえっぷ…ぺっぺっ!何しやがる真壁!」
「オッサンがフレと言ったからフッタまでだ!」
「全然ちげー。見ろこれ調理室が粉まみれじゃねーか」
「クッ…永田!今すぐコレを片付けろ!」
「ざーんねーんでしたー!永田は子猫チャンを引き止めるためにバカサイユで待機してるんですー」
「shit!では山田…」
「オイコラ坊ちゃま、今日は"自分達"で作るって決めただろうが!」
「Shit!そんなことはわかっている!」
「んじゃほら、もう一回!」
「300g…このくらいか」
「目分量すんじゃねー、ちゃんと量れ」
「オッサンだって目分量だったろうが…!」
「オレのは合ってるから良いんだよ〜」
「なんでこう言うときだけ…ホラ、300gチョウドだ」
「おう。ちなみに篩うってのはこう…こんな感じでやるんだ」
「ホウ、なるほどな」
「んじゃ、それ篩ってろよ。その間に室温に戻しておいたバターと卵を用意…っと」
「…白だけではヒンソウだな…ここに金箔を混ぜこんで…」
「くぉら、坊ちゃま。余計なもの入れてんじゃねーぞ」
「チッ…バレたか」
「…バターに砂糖を入れてクリーム状にして……こうだな……」
「金箔がダメならいっそ銀箔…いや、白金でどうだ…!」
「だから、変なモン入れてんじゃねーっつーの!」
「変なモノではない、最高級の白金だ」
「じゃあ余計なモンだ。とにかく、お前は大人しくそれを篩ってろ!」
「Shit!オッサンのくせに…」
「えーと、ここに卵を少しずつ加えて混ぜ合わせ…こんなもんか…」
「おいオッサン、終わったぞ」
「あーちょっと待ってろ…えーと、ここにその篩った薄力粉を加えて混ぜて…っと」
「このオレがわざわざフルったコナだな」
「坊ちゃまもやるか?」
「仕方がない、少しだけやってやろう」
「ちなみにコレ、今回は半分だけ使うから冷凍庫に入れたのを七瀬が持ち帰るらしいし」
「瞬がか?まぁ、アイツも苦労している。好きにさせてやれ」
「へーいへい。んで、もう半分もラップに包んで冷蔵庫に入れて…ほい、俺たちの仕事は終わり!」
「フゥ…疲れたな」
「お疲れさん、次の草薙呼んどいてくれ」
「フン、次は一か。この俺が自らフルった粉を使ったんだ。失敗は許されないな…ハーッハッハハ…」
「…あ!やべ、床汚したままだと鳳様に叱られる…!あんの坊ちゃまめ…」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ