Vitaminもの

□真冬の全力疾走青年
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12月25日、今日の予定
AM7:00起床。その後念入りに仕度。
AM8:00家を出る。行き先は悠里ちゃんの家(片道15分)だけど念のため。
AM9:00悠里ちゃんとの待ち合わせ時刻。そこから一日デート。

の、はずだったのに。

「もっ、もしもし!」

聞きなれた携帯電話の呼び出し音で目が覚める。ちらりと視界に移る時刻はAM8:50。現実は残酷だ。

『あっ!正輝君ですか?南ですけど!ご…』
「うわああああっ!悠里ちゃんごめんなさい!寝坊しちゃって…待ち合わせ時間に間に合わなくなって!」
『えっ?あっ、そうなんですか?』
「ごめんなさい!すぐ仕度しますっ…」
『あっ、あの大丈夫です!全っ然大丈夫です!むしろゆっくり仕度してください!』
「ごめんなさい!!仕度終わったらすぐにそっち行くから!!」

電話を切って、急いで仕度を始める。
今日のクリスマスデートが楽しみで眠れなかったなんて子供っぽい理由で寝坊だなんて…言えない!

「(どうしよう、悠里ちゃんのことすっごく待たせちゃってるよ…!)」

顔を洗って、寝癖を直して、今日のために二階堂先輩に選ぶのを付き合ってもらった勝負服を着て…
財布よし、財布の中身よし、ケータイよし!

「…って、あー!これ忘れちゃダメじゃん!危なっ!!」

…この日のために用意した”とっておき”を持って。



家の鍵をかけて、全力で君の家までダッシュだ!






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寝坊の原因は例のアレの練習をずっとしてたから、というのもあります…

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