短文
□温かく
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今日は朝から冷え込み、
一護が吐いた息が白く、余計に寒さを感じる。
「う〜…」
一護は身震いし、学校へと向かう。
マフラーに手袋、防寒対策はばっちりだ。
だが…
「うぅ〜…」
やっぱり寒い。
こんな日に虚など出た日には、虚に馬鹿だろ、とツッコミを入れたい。
「馬鹿だろ…」
お約束どおりに鳴った代行諸。
「うぅ……」
死神化すればまったく防寒対策ができない。
一護は気合いを入れて死神化し、虚へと走った。
…
……
………
「お、一護」
一護が駆けつけた時には、虚は昇華されていた。
昇華したのは、今日のような寒い日にはえる赤色の死神。
「……恋次…」
「なんだよ、そのテンション」
「………………」
「恋人と会えたのに、そのテンションは無いだろ」
「黙れ、馬鹿」
「……………え」
一護はただでさえある眉間の皺をますます深くしていた。
「一護〜…」
「こんな寒ィ日に虚が出るわ、それを退治しに来れば先こされるわ…」
「い、一護…」
「しかもっ」
一護は恋次を睨む。
「こっち来るなら来るって連絡しろよ!」
「えぇ!?」
一護の怒りに、恋次はきょとん、とした。
続いて、呆れた。
「あの、一護?」
「いつも仕事とかで会えないの我慢して…」
「あの」
「どれだけオレが寂しいと…」
「え?一護、お前…寂しかったのか?」
「狽…///」
「可愛いなぁ♪」
顔を真っ赤にした一護を恋次は可愛い、と抱き締める。
だが、
「おぐっ!」
一護の左フックに倒れた。
「い、一護…」
「オレ、学校」
顔を赤くしたまま、一護は恋次を残して学校へ向かった。
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