短文
□どうか晴れて
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四現目は自習であり、保健室も出張で先生もいない。
僕は黒崎を見るため、保健室で自習することにした。
「……………」
僕と黒崎しかいない、保健室。
黒崎の規則正しい寝息が響く。
「…………」
僕は、黒崎の頬に触れてみた。
柔らかい…
「…………」
黒崎は、どれほど辛かったのだろう。
毎日の虚退治に、雨。
休むこともできなくて、ただ追いつめられて。
「…………」
「ん…」
黒崎が寝返りをうった。
そしてそのまま、頬に触れていた僕の手を、黒崎は手にとった。
「く、黒崎…///」
「ん……」
寝てる…
「………///」
頬づりまでされた…
「はぁ…」
黒崎…
今日くらい、ゆっくり休んでいいから
それで、
雨が上がったらまた、笑ってほしい…
いつか……
いつか…
晴れてほしい
僕は黒崎に軽く、唇を落とした。
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