短文

□どうか晴れて
3ページ/3ページ




四現目は自習であり、保健室も出張で先生もいない。
僕は黒崎を見るため、保健室で自習することにした。



「……………」


僕と黒崎しかいない、保健室。


黒崎の規則正しい寝息が響く。


「…………」


僕は、黒崎の頬に触れてみた。

柔らかい…


「…………」


黒崎は、どれほど辛かったのだろう。

毎日の虚退治に、雨。
休むこともできなくて、ただ追いつめられて。


「…………」

「ん…」


黒崎が寝返りをうった。

そしてそのまま、頬に触れていた僕の手を、黒崎は手にとった。


「く、黒崎…///」

「ん……」


寝てる…


「………///」


頬づりまでされた…


「はぁ…」


黒崎…

今日くらい、ゆっくり休んでいいから


それで、
雨が上がったらまた、笑ってほしい…



いつか……

いつか…

晴れてほしい









僕は黒崎に軽く、唇を落とした。





前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ