銀/魂(高銀:シリアス)
□月下恋
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不意に始まった逢瀬だった。
予期せぬ…逢瀬だった。
再び、互いの温もりを感じる事が出来るとは…願ってはいけないのだと、自分に言い聞かせていた。
だけど…。
「何、考えてんだ?」
汗の引いた体は、開け放たれた窓からの夜風が心地いい。
耳元で囁かれる様な質問に、銀時は声の方向に視線を向けて微笑む。
「いろいろ?」
そんな銀時に、フッと笑うのは…高杉。
「そのちぃせぇ頭で考える事なんざぁ…たかが知れてるな」
「ぅっさいわ!
晋ちゃんのバァ…」
軽く言い返したそれに、横からの気配が彩を変えた。
「あ?」
恐る恐る、横を見れば…嗤う美貌。
「いやいや、なんでもありません」
ゆっくりと体をずらしながら、銀時は顔をゆがめた。
「フンッ、まだ元気がありそうだ」
逃げる銀時の腰を、高杉が引き寄せる。
「いやいや、もう充分です。
ぐったりですから、もう寝ます〜」
焦る銀時の上に、ゆっくりと高杉が覆いかぶさる。
「そうかい、じゃぁ寝ようか」
「意味がち〜が〜う!」
「どう違うんだ?」
「…っ!!」
「お前は…俺の下で啼いてりぁいいんだよ。
お前を縛る事は出来ねぇのはわかってるがよぉ」
「…っ!晋助!!」
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