コンビネーション!
□こども用プールと
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土曜日。
雷門サッカー部は休日練習は当たり前のように行っている。
普段できないような細かいフォーメーションの確認や個人技の練習、キーパーと一対一のシュート練習など。
朝の八時から十二時まで、若干ハードなメニューをこなしている。
時計の針十一時五十分。
そろそろ練習を切り上げ、片付けを始めなければ。
「神童、霧野!
今日暇?よければこのままうちにこないか?」
いつもは二つに縛っているが、今日は一つ、ポニーテールにした和音。
尋常じゃないくらい汗をかいたのか、ユニフォームの襟の部分や背中の部分が肌に張り付いている。
「いや、暇だけど昼飯食ってないし汗臭いし…」
「だったらうちでシャワー浴びればいいし、和音のご飯を食べれば!
今日ね、うちにあったいいものを出したの!
きっと気に入ってくれるよ!」
同じくポニーテールにした和深。
危ないからと、前髪のピンが外され見分けがつきにくい。
「いいもの…?」
*
「じゃーん!
プールだよ、プール!」
水着のうえにTシャツを着て、準備万端な様子。
「プールってもこども用のやつだけどね。
少し遊ぼうぜ?」
ホースを持った和音。
カチッという音とともに、水が飛び出してきた。
「おいこら和音!!」
「俺たち着替え持ってないぞ!」
頭から水を被った神童と霧野。
水も滴るいいなんとかとやらだろうか。
「乾燥機かけてる間俺の貸すし!
そーれもう一丁!」
もう一度、水をかけた。
「やったな!!」
プールにはってあった水を和音にかけた。
「はい、拓人!」
差し出したのは水鉄砲。
水は満タン、発射準備OK
「くらえ、フォルテシモ!!」
水弾をボールに例えてか。
「ギャーーー!!
それ痛い、痛いから!!」
こども用プールと強力水鉄砲
(久々に…遊んだな…)
(疲れた…和音と拓人怖すぎ…)
(和音の負けだしな)
(うるせ、次こそは!!)
こどもみたいだー