コンビネーション!
□放課後のおやつタイム
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「今日の練習はここまで!」
「「お疲れさまでした!!」」
今日の練習はここまで。
なかなかハードな練習だった。
入部したての天馬と信助は、練習開始一時間程度でバテ始め、今は…
魂が抜けかけている。
「サッカー部の練習が…こんなにもハードだなんて…」
相当息を切らしている。
「お疲れ様、天馬!
早く着替えて帰ろう?」
空野が天馬にタオルを渡した。
マネージャーとしての仕事にはだいぶなれてきたようだ。
「おい一年、まだ帰るんじゃねーぞ。」
帰ろうとしたところ、止められた。
確かに練習はおわりだといっていたが…
(もしかして居残り練習とか…?)
いやな予感が頭をよぎった。
「パーティーだよ、パーティー。
新入部員歓迎会!」
「「歓迎会!?」」
*
部室。
机の上に置かれた人数分のカップケーキ。
半分はお店で売られていてもおかしくないくらい立派、もう半分は…焦げ。
形もいまいち、焦げ、なんか見た目さえひどい。
味…。
「焦げ…」
「焦げてる…」
「焦げ焦げ…」
口を揃えて。
「そんなに焦げ焦げいわないでよ!!」
焦げカップケーキは和深が作ったようだ。
「もう半分はオレな!」
調理実習の時間に作ったらしい。
「双子なのに…和深のは焦げ焦げ…
僕は食べたくないです…」
「速水ぃぃぃ!!」
「落ち着け和深。
ここは一つ公平にじゃんけんで決めよう。
いいな、神童。」
(一方的に)喧嘩を始めた和深と速水を止めたのは三国。
流石は三年生だ。
「はい。
では…じゃーんけーん!!」
「「ぽんっ!!!!」」
心なしか力が入りすぎていたような…
放課後のおやつタイム。
(げ…和深のやつ…)
(……。)
(ちょっと!!
ちゃんと食べてよね!!)
上から霧野、神童、和深さん。