Soccer is my life!

□魔術師と霧風
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「ニッポーン!」


約一週間ぶりに帰ってきた日本。


行きは1人だったけど、帰りは母さんと一之瀬君も一緒。


折角アメリカと日本の時差に慣れたのにな。


「一個早い飛行機取れてよかったね!」


予定より早い。


これなら部活の時間に顔出せるかもしれない。


「よっし、一之瀬君!
家一回いって荷物置いたら雷門行こう!」


「うん!」


こじんまりとしたガラガラを引き、歩き始めた。


ここから電車で少し行ったところに稲妻町がある。


「一郎太、元気にしてる?」


「一郎太って梓のお兄さんですよね?」


「そだよー双子だからあんまり兄さんとか妹とか気にしてないけどね。」


生まれたのなんてほんの数時間差。


もしかしたら僕のほうが先に生まれていたかもしれないし。


「兄さんね、元気だよ!
少し前に宮坂君に陸部に戻らないかっていわれてめちゃめちゃ悩んでたけど…
ちゃんと吹っ切れてサッカー続けるって!」


父さんはサッカー、母さんは陸上を中高ってやってたらしい。


僕は父さん、兄さんは母さんの特技を引き継ぎ、小学校時代から頑張ってきた。


でも兄さんまでサッカーを始め、母さんはちょっと複雑な気持ちみたい。


「よかった。
中学生は部活が最優先!
勉強は二の次でいいの。」


「母さん、それって親の言う言葉?」


たしかに今は部活に集中したいけど…


「何とかなるから大丈夫なのよ!」


「風丸さん…
あ、電車来ましたよ!」


この電車に乗れば一本で帰れる。


「さあ帰ろう!」
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