Soccer is my life!
□魔術師と霧風
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円堂君と一之瀬君がシュート練習をはじめて、もう随分たった。
二人とも諦めが悪く、もう一本、もう一本と。
二人とも似た者同士なんだと思う。
負けず嫌いなトコロとか、サッカーが大好きなトコロとか。
はじめて一之瀬君とサッカーの話をしたとき、円堂君に似てるなって思った。
一之瀬君の夢はアメリカをサッカー大国にすること。
カッコイイ。
僕には出来ないことだと思う。
「梓、やっぱり君のチームは面白いや。」
「でしょ?
ディランとかマークとかもスゴかったけど、僕のチームだって!」
いつか戦ってみたい。
アメリカのチームと、日本のチームで。
絶対楽しいと思う。
「梓、本当に楽しそう。」
「だって、毎日が楽しいんだもん!」
今が楽しいのはサッカー部に入部したから。
入部の切っ掛けは帝国学園との練習試合。
でもその前に、一之瀬君が色々励ましてくれたから。
「一之瀬君、僕、一之瀬君に会えてよかった。
だって一之瀬君が励ましてくれなかったら、僕はサッカーを続けてはいなかったと思うんだ…」
「オレはただ、梓に笑ってもらいたかっただけだ。」
「エヘヘ…ありがと、一之瀬君!」
立ち上がり、サッカーボールを持った。
僕も練習しないとな…