Soccer is my life!
□vs戦国伊賀島
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三日後、朝。
「おはよう、兄さん。」
すっかり回復した体調。
今日は久しぶりに朝からスタミナたっぷり生姜焼き丼を作った。
だって今日は戦国伊賀島との第一試合だから。
「朝からスタミナ満点だな…」
「あはは…
これからの戦い、女の子の僕にとって試合に出ることは殆どないかもしれないからさ!
兄さんにはめちゃめちゃ頑張ってもらいたくて!」
僕にできることはこれぐらいだから…
「梓、今日の試合をみに宮坂が来るんだ。」
「宮坂君が…?
意外だね、この前までは兄さんに『戻ってきてほしい』っていってたのに…」
「オレ、サッカーを辞める気はない。
陸上のトラックを走るのもいいけど、今のオレの走る場所はサッカーのフィールドなんだって宮坂にいったんだ。」
宮坂君は兄さんに憧れて陸上部に入った。
いきなりいなくなったら怒っちゃうよね。
「口でいってもきかなかったから、実際にみてもらおうってさ。」
「だったらこっちの意味でも負けられないね!
さ、いっぱい食べて試合頑張ろう!」
兄さん用のコップに野菜ジュースを注いだ。
普通のオレンジ色のやつじゃなくて、紫色の方を。
運動しないときはあんまり食べなくても大丈夫なんだけどね。