BSR

□素直になれない
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「家康…貴様は秀吉様に詫びろ!!そして許しをこえ!!!」

「三成…。」










おまえはいつも秀吉様秀吉様と名前を口にする










ワシの名を呼ぶ時の感情は憎しみが溢れている。












「私は貴様を許さない。」











そう言われた時には









苦しくなり、












死にそうだった。










「三成…おまえはいつも秀吉様秀吉様と言うな。」

「当たり前だ。私は秀吉様のために戦ってきた。」

「三成…おまえは秀吉のためだけに戦ってきたのではない。」

「様を付けろ!!!」

「いいから聞いてくれ。三成…おまえはおまえを守るために戦ってきたんだ!」

「黙れ…」

「おまえは自分を守りながら、秀吉、ワシ、みんなを守ってきた。」

「黙れ…」

「自分を守るのに何故秀吉しか守っていないようにしか言葉を発さない!何故自分自身に嘘をつく!」

「黙れ!!」


「おまえは秀吉以外には関わりをもっていないのか?ワシや大谷がいるではないか!!」


「!!っ」

「素直になれ…三成。」


「…がわかる」

「三成?」

「貴様に何がわかる!!!秀吉様が死んでからの私の気持ちを!!!」


「三成…」


ギュウッ…


「なっ…は、離せ!!」

「三成…辛かったよな…もう無理をしなくてもいいんだ…。だからもう泣くな…。」

「……っ…泣いてなど…ない。」

「嘘をつかなくてもいいんだ。」




「貴様は…むかつくヤツだ…。私の苦手な…。」

「そうか…。」













素直になれない
本当は好きなのに言えない










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