新しい茶葉

□アラベスク
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「丹羽、お前今学期に入ってから取ったテストの最高点は?」

ん?なんでそんなこと、藪から棒に?

「ん〜実力テストの日本史で38点かな?でも、どしたのとつぜ…」

「日本史だな。オレはそのテスト、55点だった。
丹羽、次のテストで日本史の点数、勝負しないか?」

……な、何を…今、何をコイツは言ったんだ?勝負とか聞こえたぞ?

「ま、牧野〜。オレがお前に適う訳…」

「お前、いっつも手、抜いてるだろ?テスト。一回位本気で来いよ!もしお前が負けたら、もうオレ丹羽と連むの辞めるわ。受験の邪魔だし…」

「ちょ、牧野!」

「いいか?日本史だぞ。」

そう言うと牧野はスタスタと教室の方へと行ってしまった。
オイオイ、マジかよ…
オレは呆然と立ち尽くした。

―――――――――――

少し言い過ぎたかな?
でも、ああでも言わないと丹羽は勉強しないだろうから…許せよ!(by牧野修一)

―――――――――――

「う〜ん…う〜ん…」

オレは今まさに机に向かって突っ伏していた。
いや、牧野は大事だよ。その…つまり……出来れば失いたくない奴だけど…そんな明明後日の日本史に力を入れたら、明日の英語で転ける。
明後日の数学も生物もヤバい…
どうやっても一時間じゃ、日本史の高得点と各科目の赤点回避が両立出来ない。
牧野を取って他の全科目で赤点を取る暴挙に出るか、それとも牧野を失っても今まで通り無難に点を取るか…

「う〜〜〜ん…」

机の上には真っ白なノート、オレの部屋の灯りはまだ落ちない。
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