奥の茶葉
□空の茜
1ページ/13ページ
「はぁ〜あ、私の選択ってやっぱり間違ってたのかなぁ?」
私は盛大にため息を吐きながらそう呟く。
・・・・・・。
ううん、でもそんなはずわないわ。自分で決めたことだし、何より私は先輩のことが好きなんだもん。だから、私の選択は間違ってなんていn…
「間違ってたんじゃないの〜?」
自問自答をしようとした私にガツンと他答してきたのは、これでも私の親友、尾形由紀(オガタ ユキ)だった。
「入学して二週間しかたってない部活動説明会で、今や部員数一人で廃部寸前の生物部の先輩に一目惚れして、仮入部もせずに後先考えず入部しちやって、結局先輩との距離も縮まらないまま大嫌いな虫の標本作りに精を出すなんて、どう考えても選択ミスとしか思えないわね。」
私の友人は無情にも事実をなんのフォローもなく告げてきた。
「な、なによ由紀〜。まだ、私が先輩と付き合えないって決まった訳じゃ…」
「どーだか。三年生の先輩は来月の7月には引退よ!それに、あんたのとこの岡安先輩は無口で有名じゃない。あんただってまだ何回も話した訳じゃないんでしょ。」