マジックセブン
□14章〜雪原〜
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眼を開ける。
…
真っ白だ…
…
首を動かそうとしても、上手く動かない…
!!
そうだ!俺達、雪狼に追いかけられて、こけて、雪崩が起きて……
そうだ!俺達雪崩に巻き込まれて…あいつらは無事なのか?
「お〜い!俊也〜!涼〜!お〜い!」
返事はない…
「お〜い!返事しろよ!俊也!涼!無事なのか?」
やっぱり、返事がない。どうしよう…俺自身動けないし…一体どうすれば…
「スノーショーベル!(雪掻き)」
その時、俺の背中の方で声がしたと思ったら、みるみる体が軽くなってゆく…
そして、30秒程すると背中を引っ張られ、俺は雪から引っ張り出された。
「下に向かって叫んでちゃ、せわないな。」
俺を引っ張り出したのは、俺と同じぐらいの背で、ローブを着て、シャベルをもった少年だった。
軽くてもどこか深い喋り方には、なんだか逆らえないものがあった。
「雪崩に巻き込まれると、上下の感覚が麻痺することがある。体力を温存した方が得策だと思うけど?
君、馬鹿なのかな?」