マジックセブン
□8章〜ビジョンコブラの狂気〜
1ページ/10ページ
「こ、こ、こ、これって…ドラゴン!」
「み、みたいだけど、こんなの無理だよ…」
ギャアアルルル…
「ひぃぃぃぃ…」
俺達は思わず抱き合ってしまった。
そのぐらい全身を震わせる声だったのだ。
「ス、スパーク(火花)!!だらし無いぞ二人とも!」
「全く…本当に男ですか?」
雄大と岬だ。
「だって〜、ドラゴンが〜」
「あんなの竜の片隅にも置けない!あれは単なるビジョンコブラの幻影だ!」
「へっ?幻影?」
「ビジョンコブラは必ず幻影を見せた相手の様子を、影で見ています。」
「おまえらの場合、真後ろにいたぞ!ほら!」
そう言って、雄大は気絶したビジョンコブラを俺達に投げてきた。
コブラの胸のところでは、正に深紅のドラゴンの絵が消えていく最中で、それに合わせて目の前のドラゴンも消えていっていた。
「ビジョンコブラの幻影には、触れることも、触れられることもありません。どこかに隠れているビジョンコブラを見つけ出して、気絶させるのです。」