マジックセブン
□2章〜SWW〜
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俺達は聖域を出て、今は石造りの道のような場所を進んでいる。
俺達が今までいた、聖域とかいう場所は、他の建物から少し離れた所にあるらしい。
「う〜ん。ねぇ翔君。ちょっと、楽したくな〜い?」
「は、はぁ〜」
確かに、いろいろあって疲れてはいたけど、俺だってそんなやわじゃない。まだまだ歩けるつもりだったが…
「うん♪そうだね♪ちょっと楽しよう。」
どうやら、俺に決定権は無いらしい。
「べ、ベーキングパウダー(ふくらし粉)」
いきなり、朝霧さんがなにか叫んだと思ったら、朝霧さんが持っていたほうきを魔法陣が包み、みるみる内にほうきは膨らんだ。
「フロート(浮遊)」
今度はほうきが浮いた!?
「さっ、乗って」
えーっ!!これは俗にいう魔法というやつですか?
「あ、あの朝霧さん。これは…」
俺が聞くと朝霧さんは後でわかるよと言って、またほうきに乗るように促してきた。
今やニメートルを越えていたほうきのどこに座るか悩んだ挙げ句、結局俺はほうきの柄の先の方に座った。
俺が座ると朝霧さんも俺の後ろに座った。
「さて、それじゃあ翔君。きちんと捕まっているんだよ。プ、プログレス(進行)」
ほうきは俺達を乗せて、進み出した。