新しい茶葉

□年上のアイツは同級生
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「牧野!宿題見せて!」

「はいはい。」

何の因果かオレは三学期になって直ぐ、丹羽と隣同士の席になった。丹羽はクラス会や修学旅行を通してすっかりクラスに馴染んでいた。それもコイツの適応力の高さか、時の偉大さなのかはオレには分からない。
ただ確かなのは、丹羽は勉強に関して言えば、とても不器用だった。
本人曰わく「興味ない授業は寝て体力を温存している」とのこと…
だけど、赤点で進級まで危ぶまれては元も子もないだろう。今だってオレの生物写してるし…
コイツやれば出来るのに……

「やることが出来ないから、留年してんの!」

「あ〜はいはい。」

そういえば丹羽はうつ病らしい。それが原因で不登校になり、進級を逃したとか…
普段の性格のせいか微塵も感じられない。打ち解けてしまえば、コイツが一つ年上でもコミュニケーションに何ら問題もなかった。

「牧野、次英語のプリント見せて!」

「たまには自分でやれ!」

「無理!!俺、授業寝てた!」

丹羽さん…それ胸張って言うことじゃないです。

「お願い!牧野!追考査の範囲なの、落ちたら進級出来ない!」

マジか……涙目かよ……
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