Long2
□約束
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ア「ここが・・・・・・」
ぐるりと辺りを見回し、アラウディは町の様子を確かめた。
ここはイタリアの某所にある町。
アラウディがここに来たのは観光・・・なんていうまともな目的ではなく
ア「ボンゴレの調査だなんて、国も面倒な仕事よこしたね。」
チッ
なんて軽くしたうちをして、アラウディはまた歩き出した。
アラウディがこの町に来たのは、最近この町で権力を拡大している"ボンゴレ"のスパイをするためだ。
元々は荒らされた町を自分たちで護る自警団だったらしいが、今ではマフィアと体を張れるほどの権力を持っている。
だからこそ、アラウディはここにいる。
"もしも国に危険が及ぶようなら潰せ"
それが国からの命令だった。
無論アラウディは一人を好むので、そんな命令を聞く気はないが仕事なので仕方ない。
「お前、見たことない顔だな。」
ア「?」
誰かが声をかけた。
金髪の髪にオレンジがかかったような金の瞳を持った男。
彼は笑みを浮かべて、レンガから下りるとアラウディの隣に立った。
「旅行者か?ここはいい町だろ。」
ア「まぁね。」
「ゆっくり楽しんでいくといい。」
ア「あぁ、そうさせてもらうよ。」
アラウディは、笑いもせずに男から離れた。
宿は取ってあるが、これからどうやってボンゴレに入り込むかが問題だ。
そもそもボンゴレにいたっては設立者が誰なのか、どこが拠点なのか・・・まったく情報がない。
だからこそ、諜報部のトップであるアラウディに依頼された仕事だけれど・・・。
ア「本当に面倒・・・」
彼はもう一度呟き、
街を見ると
そのまま歩き出した。