Long

□Vampire'Doll
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その村には、ある風習があった。

1年に1度 吸血鬼に美しい生贄を捧げるという風習が。

たいていの場合生贄はその年14の女子。

だが、なぜか、その年14歳の女子がいなかった。

元々、村の人口は減少しており吸血鬼への生贄を信仰するものも少ない。

しかたなく、男子の中で一番美しかった雲雀恭弥を生贄として捧げた。

もちろん抵抗したが、村人全員にかなうはずもなく

無理やり穴に落とされた。































「あっれ〜?男・・・でも、美人だし。ま、いっか。」




ついた先は闇。

そして聞こえた少し高めの声。

突然目の前に栗色の髪と瞳をした少年?が現れた。




「・・・・誰。」

「俺は沢田綱吉。」

「吸血鬼・・・?」

「うん。

  決めた。君が俺のお姫様。


雲「は、っ!!」




カプッ



突然綱吉は雲雀の首元に噛みついた。

牙が白い肌に突き刺さり、痛みと一緒に少しの快楽が生まれる。

ビクビクと体が揺れた。



「ぅんっ!やっ、あぁ///」

「可愛い声で鳴くね。」

「っ///離れっ、ぁ、ろっっ!!///」



ドクドク血が流れ出す。


ジュズズズズ


血が吸われている音が耳に入る。

ぞくぞくと背筋に悪寒が走って・・立っていられない・・

トン


雲雀は力なく綱吉に倒れこんだ。




「あぁ・・・甘い。」

「はぁ・・はぁ・・//このっ!!///咬み殺すっ!!」

「!っと、」



トンファーを振り回し、綱吉を睨みつけるも・・頭がボーとして体がふらふらする。

立っていられない・・・

雲雀はゆっくりとまぶたを落とし崩れるように倒れこんだ。



カシャンッ



トンファーが落ちる音が、やけに耳に残っていた。





「かーわいい。」



いとおしそうに雲雀を抱きかかえ、綱吉は雲雀を部屋のベッドに置いた。

優しく微笑み、唇にキスを落として。
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