*短編*

□Lie or Real?
1ページ/1ページ

「さー!今日はエイプリルフール!嘘つきまくるでー!」
「「「『おー!』」」」


謙也の掛け声をもとに
みんなで叫ぶ
今日はエイプリルフール
1年に1日、
嘘をついてもいい日


今日の部活はボールなんて打たない
みんなで嘘を付き合う日


みんながイキイキして
色んな場所に移動している中、
1人木陰で寝ている光
さすがにこれじゃあいけないと思い話し掛ける


『光く-ん、起きてる-?』
「…起きとりますけど」
『嘘つきにいこ?』
「いやっスわ、面倒臭い」
『でも、そんなことしてたら怒られちゃうよ?』
「構わんけど」


そうとう行きたくない光
でもどうにかして連れていかないと
こう…好きな人には
やはりいろいろしてあげたくなる
そう、私は、


光が好き


『…あ!善哉奢るから行こ!』


自分でもいい方法だと思う
光もさっきと表情は同じだけど、
目は輝いている…と思う


『ね!善哉食べよ!』


手を掴んでグイグイ引っ張る


「しゃーないですね」


そう言って光は立ち上がった
嬉しくて堪らなかった



『…すいません』
「別に、これくらい想定内っスわ」


あのあと甘味屋きて善哉食べたわけなんだけど、
その…、財布忘れちゃって
結局私が奢らなきゃならなかったんだけど
光に奢って貰っちゃって


『ホント、ごめんなさい』
「だから、ええですて、善哉奢るて嘘てことでええやん、エイプリルフールやし」
『光、ホント優しいね!』
「もとからっスわ」


光のあまりの優しさに泣きそうになる
光のこういう、口は悪いけど実際は優しいところが好き


『あはは-、光、私のこと好きでしょ?優しいし-』


あまりに光が優しいから
口が滑った、というか口が、滑った
光は唖然としていて
半分呆れてると思う


…ノリで言っていいことには限度がある
誰かが言ってた気がする
んで今、その意味をよく理解できた気がする


『あはは-、そんな顔しないでよ、嘘、ってか冗談だし、まともに答えな「はい」
『え、』
「好きですけど」


え、今何言ったこの子
真顔で嘘ついてるよ


『あの-光くん、嘘に嘘で返すのはいいけど、真顔で嘘はつくもんじゃないよね!』
「何回も言わせないで下さい、俺、先輩が好きですから、…信じれないなら…」


ちゅっ


「信じてくれました?」


もの事が急展開すぎて、
頭がついていけていない
光が本気だって言って
気づいたら顔がすっごい近くにあって
一瞬唇が触れて


考えてたら、顔がカッと染まるのがわかった
私、光とちゅーしちゃった…?


「先輩?大丈夫です?」
『あ、はい、うん』


明らかにおかしくなっている私に、
光は確実に呆れている


「それで、信じてくれました?」
『…はい』


さすがに冗談でちゅーはしないと思う
光なら尚更


「先輩かて俺んこと好きやないですか、知ってますよ、俺」
『え!?』


何言ってんのこの子
どれが冗談でどれがホントかわからない
でも私が光を好きなのはホントで


「ということは両思いっスね、付き合うて下さい」
「あ、冗談ちゃいますからね、信じて下さいよ」


そう言われ、もう1度キスされ、
思わず腰が抜けた
そんな私を見て光は笑ってて


頭じゃまだよく理解出来てないけど、
私達はエイプリルフール、
嘘が飛び交う中、
結ばれた。


***********************************

テスト前に書き上げました第2弾!
友達に案を出していただきました!
ありがとうございました^^
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ