*短編*

□smile
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side. kuranosuke

「今日は、」
『今日は!』
「『付き合って1周年!!!』」
「おめでとうやね」
『だね!』


目の前にいる最愛の彼女と、
2人並んで、俺の部屋。
綺麗に飾られたケーキの前で、笑いあう。


今日は、付き合ってぴったり1周年。
どうせならケーキも買うか!
ってなって。
放課後2人で行きつけのケーキ屋行って、
1番小さいホールを買うた。
プレートには、
『名無しさん♡蔵』
なんて書いてあって。
ちょお恥ずかしかったんやけど、今日くらいええかななんて思えて。


それもこれも、横で笑う名無しさんの笑顔のせいで。
名無しさんの笑顔には、
なんちゅーか、こう、
すごい力があると思うねん。
すごい落ち着くっちゅーか。
言葉ではうまく表せないけど、すごい。
こっちまで、笑顔になんねん。


『さ、ろうそく立てよー!』
「おー」


とりあえず1周年やから、
ろうそくも1本なんやけど、
ちょお違和感あるな。
そんな違和感なんて物ともせず、
名無しさんはろうそくを差し、
ライターを俺に渡した。
火をつけ、準備は完了。


「んじゃ、消そうか」
『うん!』


2人同時に息かけて1本のろうそく消して。
傍から見たらおかしい奴らかもしれんけど、
俺らにはそんなん関係ないねん。
今はただ。
横で笑ってる名無しさんの笑顔が見れれば。
それだけで俺はええねん。


『蔵!』
「おん」
『来年もいっしょに祝おうね!』


笑顔で言われて、「そやね」なんて言えば、
顔真っ赤にさして小さく『大好き』なんて返ってきて、
可愛くて抱きしめたれば、
腕の中で笑っとる。


俺は、たとえ自分が傷つこうとも、
この笑顔を守らなアカンねん。
ずっと守ったるからなって
誓ったその日から、
ずっとこれからも永遠に。


「言葉じゃ表せないくらい、愛してんで」


この笑顔の横にいるって、
決めたんや。



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こちらも、ブログ1周年記念ということで、書いたものです!
I LOVE YOU
これからは頑張って更新します!
 

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