和のお話

□彩柚楼閣の朝
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・・・ここは、とある裏道・・・。


『彩柚楼閣』という、でっかい楼閣がありました。


「・・・ん? お前、誰?」


この方が、『兜菊』の頭の、曠彌。


・・・あ、これ、鑑札です。


「本物だな。 通っていいぜ。」


この人の目は、いいですよ。


何せ、『千里眼』の持ち主ですから。


お疲れ様です。


「おう! 自分なりに過ごしていきな!」


さあて、楽しげな音楽が聞こえてきましたよ。


「おや、お客さんですか?」


舞を舞っていた青年が、扇を持ったまま、近づいてきた。


「新しい方ですか・・・。 ・・・え? 濤覇の部屋ですか?」


そうなんですよ。


それで、この手紙を・・・。


「濤覇が、渡すなんて・・・。」


面白そうに笑う。


取り次いでくれたらしい。


「・・・待ちくたびれたぞ。」


主人公の『波籠』、濤覇さんです。


これから、本編でございます。


「・・・消えやがったか・・・。」
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