折原家2

□街の噂
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田中太郎[どうして謝るんですかw]

セットン[楽しい時は楽しいって言っていいと思います]

甘楽[そーですね!]

愛[何で甘楽がここに来たのか言わなくていいの?]

甘楽[そーですね!]

愛[そんなに楽しいの?]

甘楽[そーですね!]

田中太郎[何ですか、そのコピーで張り付けたみたいな反応ww]

甘楽[愛が怒ってるので理由を話したいと思います!でもこれはきっと、バキュラさんとかが来た時に話した方がいいかもしれません(ノД`)・゜・。]

甘楽[私としても喜ばしい事なのか、話さない方がいいのか、また池袋に大変な事が起こるかもしれない……そんな気持ちでいっぱいですっ!]

愛[喜んでたくせに……]

甘楽[そういう事はリアルで言ってくださいっ]

田中太郎[どういう事ですか?]

セットン[甘楽さんの話は時々何を言ってるのか解らなくなりますね]

甘楽[酷いですよぉ(ノД`)・゜・。皆さんの気持ちが複雑になるような事が起ころうとしてる、って事です!]

――バキュラさんが入室されました――

――サキさんが入室されました――

甘楽[狙ってた感が満載なんですけど、仕込みは一切ないですからね!]

田中太郎[こんばんは]

田中太郎[疑ってませんってww]

罪歌[こんばんは]

セットン[ばんわー]

愛[こんばんは]

バキュラ[ちわーっす!いやー、久しぶりに来てみるのもいいっすねー]

サキ[こんばんは]

甘楽[これで全員ですね。後の方はまあいいです!]

バキュラ[?どういう事っすか]

甘楽[あの池袋を賑わせたダラーズが復活したそうなんですよ!きちんとサイトも同じで、パスワードも同じ、という手の込んだものなんですよ!]

甘楽[変わったとしたらHPのアドレスが少し変わってたぐらいですね]







池袋 某マンション

帝人視点


「そんな筈あるわけ……」

「?帝人君?」


甘楽さん―――いや、臨也さんの発言を見て目を疑った。

そんな筈がない。あれはかなり前に消えた筈であり、もう二度と世間を、そして大切な人達を巻き込んだ事件は起こらない―――そう思っていた。

真偽を確かめる為に僕の方でも調べようとチャットを一旦[ROMります]と打った後、

検索すれば、画面には見覚えのあるものがあり、もう二度と見る事はないものと思っていたものだった。


「どうして……っ」

「……帝人君。落ち着いて下さい」

「……っ、杏里さん……」


頭を抱えたくなる衝動に駆られ、自問自答するかのように拳を握りしめ、唇を強く噛みしめていると妻となった彼女―――竜ヶ峰杏里さんがしっかりした声で声をかけ、その声に我に返った。

どうしてここにあるのか解らない。過去のものとされたものが現在ここにあって、

ダラーズを知ってる人間は[ダラーズの復活]と喜ぶ人間や、また何か起こるのではないか、という人間も居て様々だ。


ネットの色々な所で騒がれている内容に、今まで気付かなかった自分が何だかもう、ダラーズにすら置いてかれたような気がして寂しくなった。

元は自分が、いや、自分達が悪ふざけで作ったものが他の誰か解らない人間が、ダラーズを復活させ、まるで自分が作ったかのように楽しんでいる。


―――臨也さんなら何か知ってるかも……。


彼は情報屋、という仕事をしており、性格はあまり褒められたものではないが、情報の正確さはかなりのものなのである意味信用できる人物だ。

立ち上がって携帯を取りに行き、電話をかけると話し中で―――もしかしたら僕と同じ考えの人が真っ先に電話しているのかもしれない。
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