アンケート
□不思議な事
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リクエスト
幾らか前に投稿されている話で双子ちゃんも目が赤いとなっていたので筑紫ちゃんが臨也にどうしてパパや私や紫苑は目が赤いの?って聞く話を書いてくださいw
<不思議な事>
新宿 某マンション
愛子視点
「ねーねー、マーマー」
『?どうしたの?』
休日の昼下がり。
小学校になってからは家から近い友達なら遊んでもいい、という事になり、遊びに行く事も増えた双子の子供達だったが、
今日は家で過ごすつもりのようで旦那と一緒にテレビを見たり、おもちゃで遊んだり、のんびりとした時間を過ごしていたのだが、不意に娘が私を呼ぶので首を傾げながらそう言うと―――
「どうして、パパやあたしや紫苑のおめめは赤いのー?」
と本当に不思議、とばかりの声音で問いかけてきたので答えに困った。確かにどうして旦那―――
折原臨也の目が赤いのか、それは私とて同じ疑問を持ったが、子供達の目が赤いのは臨也の血を引き継いでいるから―――というのは何となく解る。
[遺伝]と言っても解らないので、パパの子供だから、と言うと納得したような顔をした後―――
「じゃあ、どうしてパパのおめめは赤いのー?」
と私すら答えられない質問を受け、何て言えばいいのか、何を言えば納得するのか―――
自分の方がうーん、うーん、と悩んでいるとその話を聞いていたのか、臨也が隣にやってきてニコリと微笑み、言葉を吐き出した。
「人間にはたくさんの目の色があるんだよ。よく外国人の目が青かったり、緑だったりするだろう?それと同じだよ」
「でも、ともだちのおめめ、赤くないよー?」
「そりゃあね。でも、ママだって赤くないよ?」
「!……あたし、ママのこどもじゃないのかな……」
『え、何でそうなるの!?』
人間には色素、というものがあるのだが、それを説明しても理解できない事は私も臨也も解っているので解りやすく[たくさんの目の色]と言ったのだが、それでは納得できないらしい。
彼は軽い気持ちで、私を例えに出したつもりのようだが、娘である筑紫には全く違う捉え方をされてしまったらしい。
そして、私達が集まって話をしているのが気になったのか、息子である紫苑もやってきて[ママのこどもじゃないのー!?]ともっと話をややこしくさせた。
―――そ、そりゃあ3人とも目が赤いから、そう思うかもしれないけど……。
―――ママの子供じゃないかも、なんて……まだ先の事だと思ってた……。
もっと大きくなり、思春期や反抗期になった時に考える事だとテレビや周りから教えてもらったので、
まさか小学低学年で[ママの子供じゃないかもしれない]という言葉を聞くとは思わなかった。
思わず大きな声でツッコミを入れると、臨也はケラケラ笑いながら[その発想は無かったよ]と子供達の言葉に喜んでいる様だ。
「だってママ、さっきパパのこどもだからおめめが赤いって言ったでしょ?でも、ママのおめめ、赤くないから……ママのこどもじゃないのかな、って……」
「本当だ―!ママのおめめ、赤くないねー!」
『……何か、地味に傷つく』
目が赤い、というだけでかなりレアな色だと思うのだが、それが3人もいて、しかもそれが子供と旦那、というのだから何も言えない。
日本人に多いのは黒や茶色、という色素が多い色であり、外国人などは色素が少ない為、青や緑、といった色の目の人間が多いらしい。
そして、本当に稀に色素が全くなく、髪やまつ毛、そして肌の色すら白く、目の色はピンクに近い色であり、アルビノ、という人間がいるらしい。
だが、臨也の髪は綺麗な黒で肌は白い方だが、そこまで真っ白、と言う程でもない。