アンケート
□同窓会
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リクエスト
臨也が来神組と飲みにいくお話で静雄が酔っちゃってみんなで介抱してたりはなしをしていたら遅くなっちゃってヒロインちゃんに怒られる臨也が見たいです♪新羅はセルティに怒られる
<同窓会>
池袋 某マンション
セルティ視点
「ねえ、セルティ。僕、いつまでもこのままじゃいけないと思うんだ」
<?どういう事だ?>
変わらない日常。
これといって大きな事件が起きるわけでもなく、運び屋としての仕事が不調、というわけでもなく―――
恋人と幸せな時間を過ごし、休みが取れたので一緒に攻略しようと思っていたゲームで遊んでいると、相手はそう言って笑っている。
恋人の意図が掴めず、首を傾げながらPDAに文字を打ち込むと相手―――岸谷新羅は笑顔のまま[臨也と静雄の事さ]と言った。
<……アイツらはあのままでいいと思うけどな>
―――臨也と静雄がそう簡単に仲良くなるとは思えないしな。
新羅の話では高校の時から二人は変わっておらず、不毛な追いかけっこを続け、そして約数年前にそれが終わったかと思いきや、
話題の中心である臨也が帰ってきてからまた同じような追いかけっこを続けているらしい。
確かにそんな状況ならば昔からの知り合いである新羅が[どうにかしないと]と思うかもしれないが、アイツらはある意味[特別]だ。
帝人や紀田君達のような間柄で喧嘩した、もしくは色々あって会いにくい―――というのなら私も[どうにかしてあげたい]と思うが、
臨也と静雄は新羅が言うには会ったその日から喧嘩を始めていたようなのでどうする事もできないのだ。
それなら私もどうしようもないし、臨也はあまり好きな人間の部類に入らないので[まあ死なない程度でいいんじゃないか?]なんて言うのが本音だ。
―――……死んだら愛子ちゃん達が悲しむからな。
「それでね、セルティ!僕、良い事考えたんだよ、臨也と静雄を仲良くする方法をさ!」
―――――――……
同時刻 新宿某マンション
愛子視点
「…………」
『?臨也、機嫌悪いの?』
子供達が学校に行っている間、旦那は仕事、私はちょっとした空いた時間で雑誌や友人に借りた漫画を読んでいると相手は先程まで楽しそうに携帯を眺めており、
時々[へえ、面白そうな事が起こりそうだ]と独り言のように呟いていたのだが、
突然何も話さなくなり、無意識なのかそれとも私の何かが気に入らなかったのか眉を顰めて携帯を乱暴に扱っている。
「……。……ああ、別に君が悪いってわけじゃないさ。少し考え事をしてただけだよ」
『……本当に?さっきまで楽しそうにしてたのに……』
「……そう疑問に思うのも無理はないか。少しね、新羅に誘われたんだよ。久しぶりに会わないか、ってね」
『?それなら別に怒る事でもないんじゃないの?留守番ができない、っていう歳でもないよ?』
折角誘ってくれたのだから、久しぶりに旦那―――折原臨也もメールをくれた相手であろう岸谷新羅さんと出掛けてくればいいんじゃないか、
そう思ったのだが、彼は溜息を吐き出し、イヤイヤそうに言葉を紡ぐ。
「確かに新羅だけならまだ許容範囲だよ?それなりにアイツには世話になってるからさ。ドタチンも別にいいよ。ドタチンにも世話になってるからね。
でも……だからって、わざわざシズちゃんまで呼ばなくてもいいんじゃないかと思うんだよね」
『……ああ……』
彼の言葉で大体を察してしまった。
メールを読んだわけでもないのでどんな事が書かれているかは解らないが、臨也は岸谷さんに門田さんや静雄さんを誘ってどこかに行こう、と言われたのだろう。