アンケート
□浮気現場?
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リクエスト
赤林さんが杏里にプレゼントしたいから夢主ちゃんに相談するお話で夢主ちゃんは子ども達が学校へいっている間に赤林さんと待ち合わせして探しにいく
臨也が帰ってくる前に選んで帰ってこれるように赤林さん協力のもと頑張るお話。
臨也にばれるかばれないかはお任せします
<浮気現場?>
池袋某所
愛子視点
「じゃあまたなー」
「また連絡するよ」
「それじゃあ、また連絡します」
『うん、またねー』
友達と遊ぶのは楽しい。
それは歳を取っても変わらないし、こうやって歳を取っても自分を[友達]として扱ってくれる目の前の3人には凄く感謝している。
今日は池袋で友人の杏里ちゃんと竜ヶ峰君が見つけたケーキ屋さんでケーキを食べたり、服屋で服を見たりとどこの高校生でもあるような事をして時間になって帰る事になった。
お土産に4つ程私が美味しいと思ったケーキを買って別れの挨拶をしていつも通り新宿に向かうつもりだったのだが―――
「情報屋の嬢ちゃんかい。久しぶりだねぇ」
後ろから声をかけられ、身体がビクっ、と震えつつ、振り返るとどこかで見た事があるような気がして―――
どこだっけ、と考えている間に相手は[覚えてないかい?おいちゃんの事]と旦那と同じく何を考えているのか解らない表情で言う。
『えっと……、……すみません』
「まあ何年も前だからねぇ。おいちゃんは赤林っつうもんだ。情報屋に聞いてないかい?」
『赤林、さん……?……あ、えっと……』
粟楠会の方ですよね―――と言いそうになり、慌てて言葉を飲み込んだ。ここは既に池袋駅に近く、周りには人通りも多い。
なのでここで軽率に彼が入っている組について吐き出すわけにはいかない―――そう悟った。
赤林さんの雰囲気は特に怖い物、とか恐ろしい物、というわけでもないのだが、やはり[粟楠会の人]というだけで緊張してしまう。そんな私を見て赤林さんは―――
「やっぱりちょっとは社会の裏側を見てる人間は違うねぇ」
と感心したように言いつつ、何かを思い出したかのように[そうだそうだ]と私に向かって声をかけた。
『?』
「今日は雑談をする為に嬢ちゃんを呼び止めたんじゃないんだよ。嬢ちゃんって確か、杏里ちゃんと仲が良かったよね?」
『え、杏里ちゃんと……?』
「……おいちゃんみたいな人間が杏里ちゃんみたいなどこにでもいる女の事を知ってるのはおかしいかい?」
『そういうわけじゃないんですけど……ただ、ちょっと意外だった、っていうか……』
「そうだろうねぇ。……まあおいちゃんの事はいいんだよ。それで少し相談なんだけどいいかい?」
どうして自分が呼び止められ、声をかけられているのか全く分からない。
私はそれ程赤林さんと面識があるわけでもないし、旦那―――折原臨也のように裏社会に生きているわけでもない、どこにでもいるような主婦だ。
旦那を起こし、子供達の朝ごはんを作ったりする―――どこにでもいるような、でも少し生活環境が違う主婦の私に赤林さんのような人がどんな相談があるというのだろうか。
『それはいいんですけど……どうして私なんですか?私、あんまり面識ないですし……もっと違う人でも……』
「嬢ちゃんの言い分はもっともだ。けど、嬢ちゃんは杏里ちゃんと仲が良いし、丁度年も一緒だからねぇ。色々と女の子の好きな物とか解るんじゃないかと思ってね」
『好きな、物……?』
「今度杏里ちゃんの誕生日だろう?だからおいちゃんからもプレゼントを渡そうと思うんだけど、
年頃の娘が欲しがるものなんて解らないから仲のいい嬢ちゃんに聞けば何か浮かぶんじゃないかと思ってね」
何を相談されるかと思えば、そんな事か―――素直にそう思った。
もっと臨也の事について何か言われるかと思ったのだが、杏里ちゃんの誕生日プレゼントについての相談なんて。