アンケート
□怖い話
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リクエスト
臨也と夢主ちゃんがホラー映画または、怪談を(二人で)みて夢主ちゃんが頭から離れなくて夜に臨也に助けを求める話なんてどうかな!?
<怖い話>
新宿 某マンション
愛子視点
「ねえ、愛子。今日は気分を変えてブルーレイでも見ない?丁度面白そうなのがあったから一緒に見ようと思ってさ」
『えー……でも、臨也。仕事は大丈夫なの?』
「大丈夫じゃなかったら君をこうやって誘ったりしないさ。それに気分を変えて、って言っただろう?俺の気分を変える意味でもあるわけだから、付き合ってよ」
子供達が小学校に行っている時間帯。
私はいつも通りの仕事をいつも通りに終わらせ、特に変わらない[日常]を続けていたのだが、旦那―――折原臨也は机の中から何かを取り出し、私を誘った。
ブルーレイを見るのはいいのだが、あまり長いと自分の中の時間割が変わって来てしまう為、見るなら夜の方が良かったのだが、彼は意味深な顔で[いいの?夜で]と言うが、
気付いていない私は特に否定する理由も無い為肯定すれば、ニヤリ、と笑って特に強く言うわけでもなく、[じゃあ夜に見よう]と言って引き下がった。
―――何か裏がありそうだけど……臨也の考えてる事はよく解らないからなぁ。
だが、ここで止めておけば良かった―――と後悔したのはそのすぐ夜だった。
「夜になるのが楽しみだよ」
―――――――……
数時間後 リビング
愛子視点
「ほら、ここに座りなよ」
『はいはい。……ていうか臨也、何か嬉しそうだね』
「そうかい?まあ今日は特に忙しくもなく、こうやって君と過ごせるからだと思ってくれたらいいよ」
『……何それ』
「理由なんてないって事さ。……さて、君はこれを見てどんな反応をしてくれるのか実に楽しみだよ」
『?……っ!?い、臨也っ、こんなの聞いてないっ!』
言われるがまま臨也の隣に座り、彼が準備している姿を見ながら嬉しくあり、恥ずかしくもあり、といった反応を見せていると彼はネタ晴らしとばかりに、
いかにもなホラー映画の[平和な日常]が始まり、慌てて彼に抗議すれば、[君が聞かなかったからね]と冷静に笑う。
『そ、そ……そそ、そうだけどっ!でもっ!……っ、臨也のバカっ』
「反抗できないからって人を馬鹿って言うのは良くないと思うよ?君が夜でいい、って言うから俺はそれに従った。違うかい?」
『っ、……そうです……』
「それなのにホラー映画が始まった途端に俺を馬鹿呼ばわりするなんて酷いなぁ」
『……やめよ、ね?ホラー映画は明日見るから!明日見よ、ね?』
ホラー映画だと知らなければ臨也の隣で、ちょっといい雰囲気で見られたかもしれないが、これでは逆にホラーの雰囲気を作ってしまい、トイレに行けなくなりそうだ。
それなのに臨也は―――
「作り物を怖がるなんてねぇ。ああいう映画って人間と人間の技術でできてるんだよ?それを怖がるなんて君もまだまだだね」
と馬鹿にするように言うので私は掌を強く握って[臨也が隣に居れば、いい]と物凄く弱気な事を言えば、彼は笑って[その為に隣座らせたんだよ]と言う。
―――やだなぁ。
―――やだなぁ……。
―――作り物だって解ってても怖いんだもん。
今の技術は凄く、本当に生きているかのように映画の中で動く人形達。
時々撮影風景のようにテレビでやっているが、ああいうのを見ると素直に感心してしまうのだ。だから余計に雰囲気と言うか、そういうものが伝わり、怖くなってしまうのだが。