アンケート
□ネコミミ騒動
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リクエスト
臨也か夢主ちゃんのどちらかに、ネコミミ&尻尾が生える!
どちらかにしようと思ったんですけど、どっちも可愛いな、と思い、どちらもつける事にしましたw
<ネコミミ騒動>
新宿 某マンション 早朝
愛子視点
『ん……っ』
まだ子供達も呼びに来ない時間帯。
いつもならこんなに早く起きたりしないのだが、少しだけ怖い夢を見てしまい、驚くように身体を震わせ、深呼吸すると求めるように隣で寝ている旦那に擦り寄って抱きしめた。
隣ではまだまだ気持ち良さそうな寝息が聞こえてきて―――それに安堵し、私はもう一度目を瞑る事ができるのだ。
―――臨也……。
「……んぅ……愛子?」
『……あ、もしかして起こしちゃった?』
「いいよ。……ていうか、今何時?」
『ええと、何時だろう……』
彼の心臓の音が心地よく耳元から聞こえてきて、子守唄のように私を夢の世界へと誘(イザナ)ってくれる。
そのまま夢の世界へと行けるかと思いきや、彼の寝ぼけたような声音が上から聞こえてきて、起こしてしまったのだと気付くと急激に眠気が消えて行く。
ボーっとした頭で携帯電話を探すのだが、昨日の夜置いた筈のものがなくなっていて―――あれ、あれ、とキョロキョロと周りを見渡していると―――
「君さ、子供達と遊ぶのはいいけど玩具は片付けてからにしない?猫の尻尾と耳、付けっぱなしだよ」
先に覚醒し始めたのか、臨也は身体をほぐしながら私の丁度お尻らへんにあると思われる尻尾と頭にあるであろう耳に目を向け、問いかけてきた。
『は?尻尾と耳なんて付けるわけないじゃん。第一、そんなのがここにあると思ってるの?……そういう臨也こそ、猫の耳と尻尾、付けっぱなしだよ』
「……。……?」
『え、気付いてなかった?……そういう私も臨也に言われるまで気付いてなかったけど……』
触ってみると確かに猫についているであろう耳と尻尾が付いており、何だか自分が猫になってしまったかのような気分になる。
臨也も気付いていなかったようで私に言われた後、自分の耳と尻尾を触って[何これ]と独り言のように呟いている。
『どうなってるんだろうね、これ……』
「ふざけて付けた、ってわけではなさそうだし……少し調べる必要がありそうだねぇ」
『その間二人の学校とかどうするの?』
「学校ぐらい二人で行けるんだし、今は慣れる為に6年生と一緒に行ってるんだろう?それなら大丈夫じゃない?」
触ってみるとピク、と動いているような感覚があり、尻尾も変化によって左右に振ったり、落ちたり立てたりできるようだ。
臨也の尻尾は綺麗に立ち上がっており、あまりこの状況になっても変化が無いと言うのがすぐに分かる。
私の尻尾はゆらゆらと下に落ちており、揺れる尻尾は不安を表しているのか、それとも[どうしたらいいんだろう]という考えからなのか。
―――感情の変化で動く尻尾って……変なの。
これでは自分がどんな感情なのかすぐに相手に気付かれてしまいそうだ。
私の心配を余所に、臨也は立ち上がって1階に下りて行くつもりのようでいつの間にかスリッパを履いて扉を開けている所であった。
『子供達にバレたら驚かれそう……』
「だろうね。それでもこのまま隠しておくわけにはいかないだろう?驚かれたら驚かれた時だよ」
『それもそうだけどさぁ……』
両親が突然ネコミミと尻尾が生えたのだ。
きっと何も知らない子供達から見たら何があった―――と驚く事だろう。だが、臨也は何でも似合うのでいいのだが、問題は私だ。
下に落ちていた携帯電話を拾い上げ、画面の部分で自分の頭にある猫耳を見たのだが、似合っているようには見えず、しかも顔は寝ぼけ顔だ。