アンケート

□初めての授業参観
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リクエスト

双子ちゃんがもしも小学校に通ってたら!!と、いう事で、臨也達が授業参観に行ったら…??みたいなのどうでしょう!?←


<初めての授業参観>


4月中旬 朝 某マンション

愛子視点


「ママ、パパっ!きょう、ぜーったいがっこうきて!」

「ぼくねー、さんすうやるんだよー!」

「あたしは、こくごっ!」


二人が小学1年生になって数週間。

旦那である男―――折原臨也がスーツを着て、そして私も初めてのスーツを着たのがまだ記憶に新しいぐらいの気持ちだったのだが、

既に私達の手元には[授業参観の案内]と書かれた紙が二人の手によって配布されている。

やはり双子なだけあるのか、クラスは違っており、姉である筑紫は2組で弟である紫苑は4組となった。


「算数と国語か……。それなら俺が紫苑の方に行くよ」

『え?パパ、算数得意なの?』


どっちに行くのか、というのが恒例の会話となりつつある今日、臨也は自分の行きたい方を言葉として吐き出す為、理由を聞くと意外な答えが返ってきた。


「一応、高校の時は優等生なんて言われてたぐらいだから得意な方なんじゃないかな」

『優等生……。見えない……』


今の彼の姿、そして私と出会ったばかりの時の臨也の姿を思い浮かべて一言だけそう言うと、[酷いなぁ]と言いつつ、弁解するように言葉を紡ぎ始める。


「学年でも結構上の方だったし、教師達からの評価も高かった。……まあ色々その時には始めてたから、勘の鋭い教師は気付いてたみたいだけど」

『……それって優等生、って言える?』

「いいじゃないか。それにまだ小学1年生の算数だよ?国語だって漢字を読み書きするぐらいだと思うし、君にも勤まるんじゃないかな」

『……そ、それぐらいなら……多分』


あまり小学生の時の事は覚えていない為、自分がどこまでの学力があるのか解らないが、確かに小学生といったらそこまで難しい事はやらない、と聞いた事がある。

多少の不安はあるが、せっかくの小学生初めての授業参観なのだ、二人の晴れ姿をこの目で見たい。


「二人はこれでいいかい?お前達がまた[ママがいい]って言い出すと思うから、半分ずつで交代する。どう?」

「わかったー!」

「はーい!」


二人が[ママがいーっ!]と言うのはやはり、恒例なので臨也は解っているようにそう言うと、二人は不安そうな顔をしていた表情を一瞬にして満面の笑顔に変えて、[たのしみー!]と喜んでいた。


―――嬉しいなぁ……。

―――二人の小学生初めての授業参観か……。

―――……楽しみ。


―――――――……

翌日 昼前 某マンション

愛子視点


『臨也っ!早く―!』

「ちょっと待ちなよ。俺だって急ぎたいのは山々なんだけど、仕事が立て込んでるんだ。愛子、先に行ってても良いよ?」


そろそろお昼になろうか、という時間帯。

お腹が空いたな、なんて思いつつ準備を始め、臨也の方を向くと彼はまだ寛いでいるかのような格好をしているが、手はキーボードに乗っており、せわしなく動いている。

彼が言うには急な仕事が入り、今日には知りたい情報が入るかもしれない―――そんな大事な日なのだと言っていた。

私にはよく解らないが、時々携帯を確認している姿もあるのでよっぽど大事なのだな、と思うのと同時に、仕事と子供達、どちらが大事なんだろう―――とも思った。
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