アンケート
□幼稚な喧嘩
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リクエスト
臨也さんが双子と喧嘩する話。喧嘩を止めるのは夢主ちゃんにしてもらいたいですwww
<幼稚な喧嘩>
新宿 某マンション
愛子視点
「まぁまぁ!」
「きいてきいてー!」
『?』
いつもの日常。
夜ご飯を食べ終わり、のんびりとした時間が流れている中で、二人の子供達が文句を言いたそうに私の方にやってきて服を引っ張っている。
可愛い我が子に頼られるのは気分としても気持ちとしても嬉しいので笑顔で[どうしたの?]と問いかけると二人は―――
「とーとがねーママがいちばんすきなのは、とーとだっていうんだよー!」
「ママがいちばんすきなのは、あたしだもんねー!」
と私に旦那との喧嘩の内容を話し、[ぼくだよー!]と双子同士でも喧嘩が始まりそうな雰囲気だ。
『……そういう事。ていうか、どうしてそんな話になったの?』
喧嘩になる前に止めなければ、そう思い、溜息を吐き出しつつ問いかけると二人は喧嘩するよりも母親に愚痴を言いたい方が上なのか、[あのねー]とどちらかともなく呟いた。
「テレビでやってたー」
「そしたらーパパが[ママがいちばんすきなのは、パパなんだよ]っていったー!」
『…………』
大人げないな―――そう思った。
何を張り合っているのか解らないが、テレビを見て旦那―――折原臨也は子供達より自分の方が私に愛されている、そう宣言したのだろう。
『そうなんだ……。でも、私は筑紫も紫苑も大好きだよ?』
「2番目に、だろう?」
『!?……いっ、……パパっ?ど、どうしたの……』
言い聞かせるようにニコリ、と笑うと二人は少しだけ眉を寄せていた顔を満面の笑みに変え、[ママだいすきーっ]お腹らへんに抱き付いていた。
可愛いな、なんて思いつつ頭を撫でていると後ろから耳元に声をかけられ、思い切り体を震わせた。
反射的に後ろを振り返ればニコリ、と笑った臨也の顔があり、[二人とも酷いなぁ]と全く酷いと思っていない爽やかな顔で言う。
「ママ、ぼくのことだいすきーっていったー!」
「あたしのことも、だいすきーっていったー!パパ、まけー!」
「……ママ、俺の事も好きだよね?」
『え……そ、そんな恥ずかしい事……』
子供達に対して[大好きだよ]と言うのと好きな相手―――旦那に対して[大好きだよ]と言うのとでは意味が全く違ってくる。
それなのに臨也は[言えないの?]と目を細めて問いかけてきた。
「ママ、とーとよりぼくのほうがだいすきなんだよー」
「あたしのほうがだいすきなんだよー!」
「何を言ってるの、お前達は。ママなんて昨日、俺に―――」
『パパっ!ぱ、パパの事、私好きだなぁ!?』
言われたくない、というか言われたら恥ずかしい内容を暴露しようとする臨也の言葉を遮るように大きな声を出すと、彼は勝ち誇ったような表情で二人を見つめていた。
しかし、二人もめげないのか[ママ、あたしのことすきだもん!]と抵抗する。
それでも、臨也も[聞いただろう?]と二人に問いかけると次に私に対して[もーっかいいってー]とせがんでくる。