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□母親のいない日
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リクエスト

主人公ちゃんが病気になって臨也が看病する話が読みたいです。


こちらは2番目の話の続きとなっております。といってもこちらだけ読んでも大体の内容は解ると思います。


<母親のいない日>


新宿 朝 某マンション

愛子視点


―――頭、痛い……。


あれから数日。

彼は完全に回復し、いつも通りの[日常]に戻ったのだが―――今度は私が朝起きた時から頭がズキズキ、と痛み、それは時間が経過する程に酷くなっている気がした。


「どうしたの?具合でも悪いのかい?」

「ママ、おかぜー?」

「だいじょーぶー?」

『大丈夫、心配しないで……』


朝ごはんを作る気にもなれず、ソファに自分の身体を預けていると旦那や子供達が心配そうな表情でこちらを見つめている。

心配させないように笑ったつもりなのだが、3人は先程以上に心配した顔で[ねんね!]と休むように指示を出してくる子供達。[休んだ方がいいよ]と眉を顰めて提案する旦那。


―――そんなに酷い顔、してるかな……。


自分としては、それ程変わったつもりはないのだが、周りから見たら余程心配するものらしい。

それぞれの言葉に私は子供達に移ったら大変だ―――という理由を付けて部屋に戻る事にした。


『…………』


とりあえずベッドに横になり、目を瞑る。

ズキズキとした痛みは消えないが、ソファに座っている時よりは楽なので戻ってよかったのかもしれない、そう思った。

しかし、私がここに居る―――という事は家事は殆ど終わっていない、という事になる。

こんな所で寝ている場合じゃない―――と起き上がろうとしたのだが、予想以上に自分の体調は悪いらしく、起き上がると目が回るように気分が悪くなり、また枕に戻る結果となった。


―――絶対、臨也のせいだ……。


私がこうやって寝込む羽目になったのも旦那―――折原臨也が風邪を引き、寝込んでいたにも関わらず、愛し合うように抱き合ってしまったのが原因だろう。

あの時は受け入れるように愛し合ってしまったが、こうやって実際に風邪を引いてしまうと[やめておけば良かった]と後悔する。


『臨也……大丈夫かな……』


この静寂に掻き消されてしまう独り言。

それでも、呟かずにはいられない言葉。


―――早く、治さなきゃ……。


―――――――……

同時刻

臨也視点


「ママ、だいじょーぶかなー」

「かんびょーするー!」

「解った解った。だからお前達は保育園の用意をしな」

「かんびょーするーっ!」

「ママ、いたいいたいだもんっ!」

「…………」


具合の悪そうな妻―――折原愛子の後姿を見つめながら心配そうな声をあげる双子。

二人が心配していようが、元気に遊んでいようが愛子が元気になるわけではないので早く用意をして欲しいのだが―――

二人はぐずるように、お願いするように母親の看病をさせてくれ、と言う。
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