アンケート
□ラブラブな夫婦
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リクエスト
夫婦たまには水入らずのデート。ひたすらいちゃいちゃしてほしいです。危ないところまで(笑)
<ラブラブな夫婦>
新宿 某マンション内
愛子視点
「おとまりー!」
「アイリちゃんと、いっしょにねんねするのー!」
『……おねしょの心配はないだろうけど……泣いたりしない?』
「しなーいっ!」
「ぼくもしなーいっ!」
7月の終わり頃。
保育園では年長さんになると[お泊り会]というものがあるらしく、保育園に1日だけお泊りする、という行事がある。
今日はその日であり、朝から色々な持ち物の確認や子供達に[大丈夫?]と[お泊り会]への不安は無いか―――と問いかけるが、二人は笑顔で[だいじょーぶ!]と答えている。
それに、いつも2人で寝ているのでその辺は子供達が言うように大丈夫なのかもしれないが、
ほぼ1日私達に会えないので[ママぁ]とか[パパぁ]と泣いてしまうんではないか、というのが一番の心配の種なのだ。
―――寂しがり屋は臨也の血だよね……。
―――……まあ私も、寂しがりだけど……。
朝から保育園に行き、夕方ちょっと前には元気よく帰ってくる為、その時間しか両親と離れる事がない。
それはどこの家庭も同じなのかもしれないが、[両親が一緒に居る]となれば、かなり数が限られてくるんではないだろうか。
人一倍甘えん坊で、人一倍寂しがり屋な二人が―――今日1日いない。
今は笑顔で誰と寝るのか、誰と一緒に遊ぶのか、という事を語っているが夜になればどうなるのか―――すぐに想像が出来てしまう。
「そろそろ時間なんじゃない?……お前達と離れるのは辛いけど、これも経験だからね。楽しんでおいで」
「とーと、さびしー?」
「パパ、おとななのにさびしーっていったら、ママにわらわれるよー!」
「……。痛い所を突いてくるようになったね」
時間を見つつ、呟く旦那。
そんな彼の言葉に、二人は少しだけ自慢げな顔で父親にそう言うと旦那―――折原臨也は僅かに苦虫を潰したかのような表情で笑い、[気を付けて行っておいで]と二人を見送った。
「いってきまーす!」
「おみあげ、かってくるねー!」
「……お土産って……お前達のお泊り会はいつから修学旅行になったんだよ、全く。ていうか、まだそのおみあげの癖、抜けてないんだねぇ」
双子を背にしてツッコミを入れるかのように呟く臨也。
そんな言葉なんて聞いていないかのように二人は手を振って、
大きな扉を力を合わせて開けると[はやくー!はやくこないとおい―――]と子供二人分しか扉が開いていなかったので子供達の言葉は途中で途切れてしまう。
私も慌てて臨也に[行ってきます]と言って扉を開けて、僅かに不満を漏らしている子供達の言葉を聞きながら保育園へと向かった。
―――――――……
数十分後 某マンション内
愛子視点
「さて……今日一日二人がいないわけなんだけど……何かしたい事ってある?」
『帰ってきて早々、それ……?』
あれから二人は笑顔で[あした、むかえにきてねー!]と手を振って別れ、家に帰って来たのだが―――帰ってきて早々、彼は嬉しそうに問いかけてきた。