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□入れ替わっちゃった
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リクエスト

主人公ちゃんと臨也さんが入れ替わったのが見てみたいです。


「」←愛子

『』←臨也

で、表記させていただきます。


<入れ替わっちゃった>


新宿 朝 某マンション内

愛子視点


いつもの時間。

いつものように起きた、つもりだった。

目を開けるとそこには自分が居て―――気持ち良さそうに眠っているのだ。


―――え、えーと……まだ、寝ぼけてるのかな。


これはきっと悪い夢だ。

そう思う事にして、もう一度布団の中に入ったのだが―――何かが違う気がして。何だ、と言われたら解らないのだが、違和感があるのだ。


―――身体が、重い……?

―――風邪を引いた時とは違う……寝不足の時の……そんな感じ。


昨日は眠くて子供達と同じぐらいに寝てしまった筈だ。旦那は[仕事があるから]と言って、私にキスを落とし、

また寝室から出て行ってしまったのだが―――今の私の体はさっきまで起きていて、やっと眠ったかのような、そんな身体の重さを感じるのだ。

信じがたいが、こういう時もある―――そう思う事にした。人間、諦めが肝心な時だってあるのだから。


―――迷ってても仕方ないし……とりあえず、起き……って……え!?

―――……あれ?


夢であろうと現実であろうと、とりあえず現状を確かめる為に立ち上がったのだが、自分がいつも見ている目線より、かなり高く感じるのだ。

突然子供が大人の身長になったかのような―――そんな感じ。

背の低い人が一日で背が高くなったらこんな風に見えるのか、と少しだけ嬉しくなって自分はどれぐらい大きくなったのか、確かめたくて。

ほぼ好奇心で突き動かされ、等身大の鏡はこの部屋にはないので、代用品として窓に自分の姿を映したのだが―――


―――……!?


声も頭も心も、全部が追い付かなかった。

ワンテンポぐらい、時間に置いていかれたかのような感覚になり、数秒経ってから信じたくないが、目の前で青い顔をしているのが誰なのかゆっくりと頭の中に思い描く。


―――い、臨也……だよ、ね?

―――いやいやいやいやっ!待って!

――― 一回落ち着こう!うん、落ち着いて……深呼吸して……。


窓に映る旦那―――折原臨也は私が深呼吸する度に深呼吸する動作をし、笑っていいのか絶望していいのか解らなかった。


―――て事は……あそこで寝てるのは、臨也って事になる……よね?


流石に私が臨也の身体を乗っ取った―――という事はないだろう。私は臨也の身体に、臨也は私の身体に―――それがお約束みたいなところもあったりする。


―――遊馬崎さんとか狩沢さんなら物凄く喜びそう……。


声も出してみたかったが、臨也の声で慌てている声を出すなんて、自分の中の色々な部分が許したくないので心の中だけで溜息を吐き出す。


―――その1、臨也を起こす……。

―――その2、岸谷さんに連絡する……。

―――……あ、子供達を保育園に連れて行かないと。

―――それと、洗濯物洗わないと明日の着替えも困るし……雨なら乾燥機に入れたいし……。


これからの事を色々と考えていたのだが、そろそろ二人が起こしに来る時間なのでとりあえず臨也、というか私の身体を起こす事にした。
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