リクエスト

□親の愛情
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リクエスト

臨也さんと臨也さんの両親との絡みを書いてください!

最後はなんかこう〜昔は寂しい思いさせてごめんね?みたいな感じの海外に両親がいたから愛情を貰えなかった臨也さんならではの作品をお願いします!

臨也さんは平気そうにしてますけどホントはもっと両親の愛情とか欲しかったんだと思います…

13巻で出た臨也さんの本質、心が脆いところを両親との絡み関係で出してください!そーれと双子の妹たちはこんかいは出さなくても大丈夫です!


<親の愛情>


新宿 某マンション

愛子視点


「…………」

『?臨也、どうしたの?』

「……いや、何でもないよ」


どこか遠くを見つめながらボーっとしている彼。

体調が悪い、とか怪我をしている―――という感じには見えないので彼も疲れる事があるんだな、と思いつつ、いつもの作業を続けていると―――


「ねえ、少し出掛けない?」


なんて言うので、そういう気分なのかな、なんて自分を納得させ、了承すれば僅かに嬉しそうな顔。

あまり見た事のない彼の表情に心配の方が大きくなっていくが、何を言っても[何でもない]と言うと思ったのでこれ以上詮索せずに言われたままに彼―――折原臨也と共に外に出る。


「…………」

『……どうしたの、いつもは楽しそうなのに』

「……俺だって毎日楽しく過ごしたいさ。だけど、人間そういうわけにはいかないだろう?」

『そ、それはそうだけど……』


人間は色々な感情に振り回される。

嫌な事を言われたら傷付き、心を痛めるかもしれないし、好きな人と一緒に居たら思わずニヤけてしまうかもしれない。

毎日毎日同じ事の繰り返しかもしれないが、ちょっとずつ違っていて―――昨日の気分は良くなかったが、今日はとても爽やかだ、なんて事だってあるのだから。


―――臨也の気分は、人間観察をする事じゃない、って事かな……?


いつもなら人間を見ると子供のように騒ぎ出し、[恥ずかしいなぁ]と思わず他人のフリをしたくなるが、今回はとても静かで、私の方が心配する程だ。

一般的な人間は臨也みたいに騒がないと思うのだが、それが[折原臨也]という人間だと知っている為、隣を静かに歩いている彼が本当にあの折原臨也なのかと疑ってしまう。


「……君はさ、自分の両親に会いたいと思った事はあるかい?」

『?私の、両親に?……そりゃあ、あんな事になったけど……一応私を産んでくれた人だから……。会いたいかって聞かれたら解らないかなぁ。……でも、もういないんでしょ?』


突然彼は何を言い出すんだろう、そう思った。

今更会っても、[あの時はどうも]ぐらいしか言えないし、彼の話だともう死んでいるらしいので何をしても会う事なんてできるわけがないのだが。


「……俺は、時々両親に会いたくなるよ。会っても大した話はしないんだけど……両親が元気だ、っていう証拠が欲しいんだ」

『……臨也』


元気のない理由が解った気がした。

いつも自分が好きなように過ごしてきて―――両親もいないので怒る人間も、止める人間も居なくて。

彼はそれでも構わない、なんて言っていたし、その方が自由に動ける―――なんて言っていたが、何だかんだで彼も人の子だ。


私と過ごす時間に安らぎを感じている事は間違いないにしても、両親と過ごす時間、というのはまた違うものだと思う。

それに小さい時からあまり両親と会っていなかったと思うので[両親の愛情]というものが欲しいのだろう。


―――臨也らしくないけど……そういう所も、可愛いなぁ。


会いたい時に会える、というのは私からしたら素晴らしい事だと思うのだが、相手は仕事をしているのでそれも難しいし、わざわざ日本に来る―――となっても難しいだろう。
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