力の腐蝕

□心が不安でも変わらない
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バッファを見送りJrが私に抱き付いた。



「…どうした?」

「バッファが居るとイチャつけない。」

「バッファとイチャついていただろう?」

「ラーメンマンがいい。」

「分かったから離れろ。」



動けない、そう言って食器を洗いに戻ろうとしたが逆にまた掴まれた。



「後で。」



しょうがない、と構う事にした。



「バッファは力強いだけだろ、でもラーメンマンは優しいしカッコいいと思うんだ。」

「そうか。」

「あーでもバッファもお土産持って帰ってきてくれるしなー…。」

「…。」



時々、私は必要ないような気がする。

好かれるのは嫌じゃないがやきもちを妬いてしまうので苦手なのだ、この気持ちは。



「…Jr。」

「?」



ちょっと1人になってみたくなった。



「…帰っていてもいいか?」

「え?」

「まぁ…バッファもその内帰ってくるだろう…しばらく1人になりたいんだ。」

「何でだよ…急に何で!」

「2人の間に私は要らない。」



1人になりたい、なろうと思う。

私は軽く荷物をまとめて家を出た…様子を見たい…2人の間に私は必要かどうか。










《Jrから電話があったぞ、どういう意味だ?》

「別に、本当に1人になりたかっただけだ。」



電話があった、バッファローマンだからだった。

Jrが泣きながら電話をかけてきたそうだ、悪い事をしたか…。



『残虐超人の頃の性か、人の心を考えないで居たようだ…。』

《なぁ、何でだ?》

「2人の間に居るのがちょっと抵抗がな、何だ…邪魔になっているような気がして。」

《邪魔なんかじゃねーよ、邪魔だったらハッキリ言うだろ?Jrも俺も。》

「…しばらく様子を見たい。」

《そう言うならいいけどよ。》



…それが最後だった。




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