龍球の腐蝕
□好き?嫌い?嫌いだし好きである
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我がブウの頬を抓った時だ。
ムッとしたブウは我が戦いを申し込んだのかと思ったのだろうか?
「ギャウギャー!!」
「ヴ!?」
蹴るだの殴るだのエネルギーの弾を投げるだので我を攻撃した。
此処まで一気にテンションが上がったかのようだった。
『止めろと言っても無駄か。』
ガシッ、と掴んで抱き締める。
すると違うと気付き落ち着いたのか見上げてくる。
「ギ。」
《今は壊すな》と言えば少し困惑した顔をするブウ、昔はこんなじゃないと聞いたことがあった…まぁそう言った奴もすぐに壊したが。
「…ギャウ…。」
「?」
「グギャウ!」
《ギュってしてくれ!》
そういって我に抱き付きながら言う。
『此処では、人の眼を気にすることは無い。』
此処には我々以外に、居る者は居ないから。
地獄で暴れる事もあるし、天国で暴れることもあった。
我は前と違う状態に居る…多分…条件が前と違うからだろう。
『ブウと出会えたことで、また別の生きる道が出来た気がする。』
元々生きているのか怪しい所だが。
「ギィ…?」
「?」
《どうかしたか?》とブウが俺の尻尾に掴み掛かりながら言った。
我は《何でもない》と言って済ました、だがそれが気に食わなかったのか。
「……ギ。」
ブウは、我に抱き付いた。
「グギ…。」
《寂しそうだ》と、言われた。
我は何故か、ブウを無理矢理投げた。
「グギャウ!!ギァウ!!」
《五月蝿い!!お前に言われたくない!!》
何を言ってるかも分からなかった、我は何を…辛いんだ、何が?分からないんだ。
「…ウギャウアァァァァ!!!!」
_バシィィィィン!!!!
大きな音、頬を叩かれた。
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