力の腐蝕

□何かが芽生えるその前に。
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見れば家…別荘のすぐ隣りの高い木に落ちている、黒く焦げて火がチリチリと燃えている木を雨が何とか消している状態だった。

万太郎は俺の服を軽く掴んだ、見慣れない光景で怖かったのだろうか。



「…まぁ、家に落ちないで良かったな。」

「う、うん…。」

『やっぱり怖いのか。』

「ケ、ケビン!早く部屋戻ろう!?」



別の部屋だろうとか思ってるんだが、まぁ良いだろうと思い一緒の部屋へ。

…。



『…万太郎が寝るまで、だ。』



変なことは考えていない、と…思う。

…多分。










「ほら、ホットティー。」

「あ、ありがと…。」



俺はホットワインを片手にシャワーを濡れた髪を拭く。

さっき顔を見られたので気にすることも無くなった。



「…。」

「…何見てんの。」

「いや、雷怖そうに外見てるから…「うっさい!僕が怖いって言ってるみたいじゃないか!!」



怖くない、って聞こえるじゃないか…やっぱり怖いのか。

少し笑ったら叩かれた。



「いてぇよ。」

「笑うな!ケビンの癖に!」

「意味分かんないだろ、それ。」

「フン!」



俺の作った紅茶飲みながら怒ってる所もなかなか可愛いものだとか思った俺って…変態か?

言っておくがダディみたいな変態じゃないぞ俺は。



「…もう寝る。」

「ン、じゃあ部屋戻るな。」

「狽ワ、待った!!」



ガシィ、と掴まれた。

何って…バスタオル、腰に巻いてた……。



「「………。」」



気まずい雰囲気、俺はバスタオルを再び腰に巻く。



「じゃ。」

「いやだから待ってってば!!」

「何だ、人のバスタオル落としといて。」

「う…えっと…。」




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