金狐の任務

□君が好き……
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お前は勝手に里を抜けたのに……必死で里に連れ戻そうとして捜してもお前は復讐に我を忘れて戻って来なかったのに……復讐が終わったからって今更里に帰ってくるなよ。  
お前の所為(せい)で俺の自由が無くなる。
ほら、自由が終わるカウントダウンが聞こえる。
耳鳴りがする。
俺はまだ、あいつにこの気持ちをひとつとして伝えてないのに……







上層部に呼ばれたナルトは一人長い廊下を歩いた。
部屋の中に入ればそこは、暗い会議室の中でそこに5人の上層部だろう爺が座っていた。
ナルトは部屋の中央に向かい立つと運命のカウントダウンが始まろうとしていた。

「うちはサスケを連れ戻すと同時にお主には中忍とし、以後この里から出ることを禁ずる……」

「表では禁ずるが暗部となり里を裏から守るのであれば暗部時だけは外に出そう」

「これは絶対命令だ……よいな、うずまきナルト」

「逆らえばお主の仲間がどうなるかわかっておるな」

こうしてナルトの運命のカウントダウンは幕を開けた。








絶対命令と言われ大切な仲間を人質とされてはナルトは頷くことしか出来なかった。
サスケを連れ戻そうとする仲間の元に向かえばナルトに気付いたサクラ、キバがナルトの方に来ては心配するもナルトは上層部に言われたことを隠し笑顔で大丈夫と言った。
しかし、ナルトの様子に違和感があったシカマルは、

「なぁ、ナルト……」

ナルトに近付きこの違和感を確かめようとするも集発の時間になりシカマルはまたあとで聞こうとした。
この違和感がナルトの最後のSOSだとも知らず……





サスケを捜す任務中、ナルトは、上層部の言っていたことを考えていた。
闇を統べる暗部に入ってしまってはもう二度と自分の気持ちを隠さなければならない。
シカマルに言えなくなってしまうと……。
ならば……この任務中にこの気持ちを伝えようと考えたがシカマルの答えが怖かったナルトはその考えを捨てた。
この気持ちを胸においていた方が暗部でも壊れずにいれると思い。
それが、どんなに辛くて悲しいことだとしても……
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