Novel1

□※MELT!
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訳が解らず、臨也は尻餅をついたまま静雄を見上げる。

「ちょっと、何考えて――んっ」

突然、静雄のキスが降ってきた。
驚きやらなんやらで紅くなりながら、数度瞬きを繰り返す。
すると、静雄の舌が臨也の唇をなぞった。
口を開けろ、の合図。
状況が呑めていないままだったが、臨也は従順に口を開け、静雄の舌を受け入れた。

「ふ…ン、ぁ…は…」

臨也の舌の裏をなぞった静雄の厚い舌は、緩やかに口内を犯す。
はぁ、と時より漏らす吐息。
臨也も、キスをしているうちに満更でもなくなってくる。

唇が離され、臨也は肩で息を吐きながら、静雄を熱っぽい瞳で見上げた。

「ちょっと…ここでする気?」

「そんなエロい顔して訊くな」

「してないし…」

妙に照れ臭くなってそう言った臨也。
静雄はそんな臨也を鼻で笑うと、床に膝をついて、臨也の黒いシャツをたくし上げた。
びくりとした臨也が、「待って」と声を上げる。

「あのさぁシズちゃん、
俺、トイレ行きたいって言ったよね?」

「…あぁ」

不意に、
静雄はニヤリ、と笑った。
悪巧みしたような笑顔に、悪い予感しかしない。

「だからさ、俺がトイレしてからでいいじゃん、小便だから直ぐ終わるし…」


「させねぇ」


静雄は、即答に近い速度で言った。
理解しがたい彼の言葉に、臨也は反論しようと口を開く。

「わけわかん、なぁ…っあ」

途端に乳首を指で挟まれ、びくんと身体が跳ねた。
まだ然程尿意が来ていたわけではないことに安心したものの、このまま最後までされたら堪えられるはずも無いことは明確だった。
乳首を弄繰り回す静雄に、必死に制止を試みる。

「シズちゃん…っやめ、ホントに…っ」

肩を押し退けようとするのだが、静雄はびくともしない。
逆に、段々と乳首への愛撫は激しくなる。
硬くどがった乳首を引っかかれ、腰が跳ねた。
腹の奥がもぞもぞとするような感覚に加えて、尿意が増す。

「お願い、すぐトイレ終わるからぁ…待って…」

「嫌だ」

訳が解らない。
まさか、このまま失禁させようというのでは…
そんな不安が胸を過ぎり、それだけで冷や汗が吹き出る。
冗談じゃない。屈辱的にも程がある。

「嫌だよ、俺!漏らすとか、ホントにやだ!」

「漏らせばいいだろ?」

臨也を見上げてそう言った静雄は、先ほどの悪戯をする子供のような表情をしている。
やっていることは、全く子供ではないのに、と臨也は心中で屁理屈を言った。



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